高校生がインタビュー:
大崎上島 元気な地域。見守る福祉。

島の仕事図鑑4-4

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保健師【Uターン】池田美果

地域で暮らす全ての人の保健室

基本を大切に
行政という立場から、島の人たちの暮らしを支える保健師の池田さん。子どもから高齢者、障害者、生活困窮者と関わる人達が多いのが、この仕事の特徴。たくさんの住民さんと関わる仕事だからこそ多くの困難もあるが「あきらめない心」と「チャレンジ精神」で1人1人の「できた!」を増やすことを目標にしている。そして、一番楽しいのは「住民さんと一緒に活動をしている時」と教えてくれた。そのなかでも、今力を入れているのは高齢者の介護予防事業。広島県内でも最先端の取り組みを行っている大崎上島町は、前期高齢者の95%は元気に自分らしくイキイキと暮らしてるという。はじめは杖をついて歩いていた人も体操教室などに通った結果、杖が不要になった例もあると笑顔で語る姿は力強い。これからも地域の人たちが自分でできるという喜びを尊重しながら、自立した暮らしの支援を行う。


社会福祉士【Iターン】波多野学

地域は生き物

変化に気づく心配り
先天性の心臓病を患い生死をさまよった幼少期。それがきっかけで人の役に立つ仕事に興味を持ち、高校時代に祖父 の病気を間近で見て福祉の仕事をしたいと強く感じた。大学は福祉を学ぶために熊本県の大学へ。就職で大崎上島に縁があって移り住んだ。「地域は生き物」という波多野さん。そんな地域と一緒になって仕組みを考えていくのが社会福祉士の仕事。介護の現場仕事から、地域に根ざした福祉の仕組みづくりを目指して今の仕事に転職。島根県から大崎上島に来て12年。島に残る伝統の「櫂伝馬」に参加して、ますます地域とのつながりを大切にしている。目に見える関係をどれだけつくれるかで結局それが仕事につながるという。海水浴場の清掃のように、仕事ではなく個人のボランティアとして参加することが増えた。弱みを強みに変えることが今の仕事に必要な発想と笑顔で語る。


訪問看護師【Uターン】沖原静

In a Presence(あなたのそばに)がモットー

地域で育つ
「訪問看護師は地域で育っていく」と明るい口調で沖原さんはその魅力を語る。利用者さんとの会話を大切にしながら暮らしに深く関わることができる訪問看護師の道にやりがいを感じた。日々の仕事では利用者さんの自宅を訪問して健康チェック、リハビリ、入浴介助などを行う。さらに訪問看護だからこそ、何気ない会話や部屋の様子から利用者さんの体調の変化を読み取ることも重要になる。在宅での暮らしを支えるからこそ、最期の看取りと向き合うこともある。そのために大切にしていることは「心と身体の苦痛をやわらげる」「笑う」「続ける」の3つ。利用者さんとご家族の想いを汲み取るのは簡単ではない。それでも、わたしたちが来るのを笑顔で待っていてくれる。沖原さんはそんな地域に一緒に飛び出す仲間を大歓迎している。


島の仕事図鑑4 目次

【1】大林晃さん/古田ナカ子さん/川崎比沙央さん/梅山瑛美さん 【2】小室祐紀さん/島田智大さん/岡田美佐子さん/川上慎司さん
【3】寄能真美さん/宮本博さん/オガワ成美さん/岡本展幸 【4】池田美果さん/波多野学さん/沖原静さん
【5】大崎上島未来会議 地域福祉編