家庭用・業務用両輪で地域の食文化を支える

中村角株式会社

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水産加工物強みに地域一番店標ぼう

 総合食品卸の地場大手。地域の食文化を支え、豊かにする卸機能を強めている。特産やこだわりを持った生産者を掘り起こすとともに新たな付加価値を加え、マーケットを開拓。海産乾物卸として創業70年余の業歴を信用力に、厳しい食品流通業界で地域に密着した卸業務に徹する。

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国内有数の水産加工品扱い

 常温品やチルド・日配品のほか、特に水産加工品の扱いは国内有数の情報網、営業力を持つ。北海道~沖縄の全国産地の旬や収穫量を把握、タイムリーで最適な商品を提案し、売れる売り場づくりを後押しする。

 1970年代半ばに全体の50%以上あった常温食品を削減。水産品や業務用を中心に低温食品に軸足を移す。この決断によって競争力が生まれ、大手卸とは一線を画した卸機能を確立した。水産加工などの生産者の多くは中小規模が多い。多品種少量で温度管理が難しい上、賞味期限が短く、地域性も強い。長年築いたネットワークと目利き力で売れ筋を発掘し、営業エリアの中四国九州に届ける。生産者を育てていく喜びも大きい。経営理念「地域の食文化を維持し続ける」に揺るぎはない。

業務用強化で成長描く

 現在、量販店向けを主力に外食産業、給食、医療・老健施設など約400社に3万アイテムを供給。量販店中心の家庭用が60%を占めるが、業務用を強化して半々にまで引き上げる構え。量販店向けは全国大手卸がひしめく。コロナ禍でレストランやホテル、飲食店など外食は厳しいが給食や中食(総菜)向けなど開拓余地は十分にあるとみる。小回りの利く強みを生かし、業務用マーケットの開拓で成長戦略を描く。

 これに向けて一連の体制整備に着手。受注業務のデジタル化や、同業者と組んで2020年から新たな共同物流の構築に乗り出した。全国卸の再編や量販店の業務提携が進む中、従来のメーカーからの個別調達は人手確保やコストなどから限界がくる。物流合理化は必須と判断。日本外食流通サービス協会(JFSA)加盟同業9社と設立した新会社で、在庫を抑える効率的な一括配送システムを構築し、JFSAのPB商品を対象に翌年夏から共同物流事業をスタート。大手食品メーカー数社でつくる物流会社と協業して共同物流~保管システムを整え、いったんセンターに集めた商品を卸が共同調達する。30社分の詰め合わせを皮切りに毎日1ケース単位で発注~翌日届けができるように。小ロット、多頻度対応で業務用ニーズに応える。

PB商品を拡大

 安全安心は無論、おいしさも届ける。チルドや冷蔵冷凍品の温度帯環境を整え、低温卸の品質を強化。賞味期限の管理精度をより高めるためWMS(倉庫管理システム)を導入。出荷作業の効率化も図った。DX導入による業務の効率化、品質アップを進めていく。

 卸ならではのアンテナで開発し手応えが出始めているのが一連のPB商品だ。ヒット商品「ぶちうまい焼きそば」や缶詰「瀬戸内産小いわしのオイルサーディン」、地元メーカーとコラボした「やわらかな味わいのもずく」など低・常温各担当部署が競い合って開発。中村社長は、「支持される商品にこだわることで、やりがいや活気が生まれている。地域のメーカー、生産者、ユーザーをつなぐ役割をしっかりと果たしていきたい」と地域一番の卸を標ぼうする。

会社概要

中村角株式会社
本  社:広島市西区草津港1-3-3
設  立:1948年11月
資 本 金:1億1950万円
売 上 高:286億7451万円(2021年3月期)
従業員数:193人
事業内容:加工水産物、加工食品・業務用食品の卸
T E L:082-501-2000
U R L:http://www.nakamurakaku.co.jp

※2021年8月当時の情報です。