職人いらずのお好み焼き機開発
全米フランチャイズ展開に生かす

ケーツーエス

 お好み焼き店「ちんちくりん」運営や鉄板製販のケーツーエス(安佐南区伴南5-5-20、川上博章社長)は、具材を載せてプレスするだけでお好み焼きができる両面焼き機を開発した。熟練の焼き手が不要になる。廿日市市宮島口の新店ではミニサイズの新メニューの調理枚数を増やし、国内外の観光客へファストフードとして販売。来春に目指す全米でのFC展開に生かす。
 同機械はお好み焼きをひっくり返す必要がなく、プレスによって麺がほつれず、卵が厚く仕上がるなど、焼き手に左右されない味と品質を保てるという。焼き時間が通常の3分の1程度で済む。FC展開は職人の育成が課題だったが、同機械があれば希望者がすぐに店を開けるようになる。広島電鉄が4月にオープンした観光商業施設etto内の新店に導入。直径10㌢で手軽に食べられる新メニュー「プチ広島焼」(1枚380円〜)を主に焼く。4分間で一度に9枚が焼け、注文を受けてから提供まで早い。カキやチーズ、ネギ、ハラペーニョなどのトッピングを1枚ずつ変えて異なる味を楽しんでもらう。セットメニューのほか、ビーガン(完全菜食主義者)向けのメニューも用意。外国人観光客の反応をFC展開時の参考にする。
 同社は現在、米ロサンゼルスで3店を直営。ニューヨークでの粉物食品対象の「コナモンコンテスト」で優勝するなど、同国でのお好み焼きの普及に力を入れる。