広島お好み焼を全国へ
米テキサス州で海外初のFC展開

株式会社ケーツーエス

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ちんちくりんブランドを拡大

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 「広島のお好み焼を全国へ、世界へ」という夢を掲げ、お好み焼店「ちんちくりん」を中心に国内外で15店を展開するケーツーエス。国内外で同ブランドを拡大する。国内ではデリバリー会社への登録を積極的に進め、都心部で同店のお好み焼を注文できる体制を拡大。海外では米テキサス州で現地初のフランチャイズ(FC)契約が決まった。同州で今後3年かけて5店の出店を目指す。

デリバリー店と積極契約 都市圏で同社メニュー提供

 国内では2022年12月からデリバリー専門のゴーストレストラン運営会社と契約し、関東や関西を中心に30店で、ちんちくりんのお好み焼を販売する。単価1200~2500円の約10種類を用意し、月300万円を売り上げる。デリバリー用に合わせてつくったメニューで、配送直前に卵を焼いて盛り付ける。フライパンで焼ける手軽さで、デリバリー会社が簡単に調理できるようアレンジ。焼き方動画も提供する。今後、汁なし担々麺やギョーザなどお好み焼以外のメニューも始める。今後も同様の業態での販売を増やし、同事業の年間売上高1億2000万円を目指す。
「コロナ禍でデリバリー店が増え、こうした店舗と連携することで広島お好み焼を全国へ広めていくことができるようになりました。新たなメニューを開発しながら、47都道府県へ拡大します。東京や海外で多くの人に受け入れられた広島のソウルフードを、自信を持って全国で提供したい」

米国展開が好調 初のFC契約で24年開店へ

 海外では米国で3店を直営し、客足を戻している。売上高は前年比23%増と、コロナ禍前を上回るまでに回復。肉玉そば2300円、エビやホタテなどの海鮮入りスペシャルは3500円と高価格だが、よく注文が入るという。
さらに米テキサス州ダラスで、薬局などを複数展開するベトナム系アメリカ人オーナーとちんちくりんのFC契約を締結。24年8~10月にオープンを予定する。店舗デザインやメニュー、焼き方のノウハウを提供。米国では寿司、ラーメンに次ぐ日本の食文化として次第にお好み焼が人気を高めており、今後3年内にテキサス州で5店展開する計画だ。
 2013年に米国進出して10年の節目を迎えた。コロナ禍が落ち着き、海外での出店攻勢を強めたい考えだ。現地の直営店は最新厨房機器のショールームとしても活用しており、これを見た現地の飲食業者などから店舗設計の引き合いが多いという。「米国人やアジア系の人たちにお好み焼に興味を持って、現地でお好み焼店を開業してもらいたい」
 子会社のケーツーエススチールでは海外向けの鉄板3種を開発中で、年内に展示会などで発表を予定する。
 川上博章社長は「ちんちくりんは5坪8席の小さな店舗で1999年にスタートしました。当時広島には約1800店のお好み焼店がありましたが、最近は1200店まで減ったと聞きます。その背景には、お好み焼店運営の難しさや、焼き手の高齢化などがあります。当社がFC展開によるビジネスモデルを構築し、広島お好み焼の文化を守り、日本国内だけではなく、世界中に広島お好み焼を広めたい」と話す。



会社概要

株式会社ケーツーエス
本  社:広島市安佐南区伴南5-5-20
設  立:2005年3月
資 本 金:3200万円
売 上 高:11億5800万円(2023年2月期)
従業員数:110人(アルバイト含む)
事業内容:飲食店(お好み焼など)の経営、業務用鉄板商品開発販売、厨房設備機器の製造販売
T E L:082-555-2130
U R L:http://www.k-2-s.jp/
※2023年9月当時の情報です。