高校生がインタビュー:大崎上島の基幹産業、造船と海運の仕事

島の仕事図鑑2-4

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09.海運日浦徹治

島と本土を繋ぐフェリーは
快適なコミュニティ

オススメの景色は船から眺める契島の夕陽
島民の足であるフェリーの運航管理を行う徹治さんは根っからの船好きで、家業のこの仕事を継いだ。仕事で最も大切なことは「安全第一」で船を運航させること。そのために、船の設備確認や船員さんとのコミュニケーションを日々大切にしている。島と本土をつなぐ旅客船はサービス業にも近いと話す。運輸業でありながら、港を離れると船内は一つの社会空間を形成している。ご近所さんと乗り合わせたり、久しぶりに会う人もいたりする。船内では独特の空間が生まれると言う。快適な時間を過ごせる場所を提供する、そこに仕事のやりがいを感じている。徹治さんは船の魅力をこう語る。自転車より少し早いぐらいのスピードで進む「ゆったり感」。船の旅を楽しんでください。


10.海運菊田隆之

海の石油屋さん
燃料は船の命綱

船から見る日の出は最高の景色
海運業界の魅力はとにかく「楽しい!」の一言
瀬戸内海を航行する多くの船。海上の船から船へ給油する石油屋は、造船や海運にとって欠かせない存在。造船所でつくられた船、貨物船、旅客船、タンカーなど、給油する船の種類は多様である。隆之さんの仕事は、給油の際に船を留めるための綱とり、給油のためのホース繋ぎ。船を固定するために桟橋や相手の船にロープを結ぶ。給油の時に船を固定する大切な仕事。綱を結ぶタイミングや締め具合がとても大切だと言う。判断を間違えると船をぶつけたり、破損させたりしてしまう。そのタイミングは極めて難しく熟練を要する。丁寧に作業することを心がける、それがこの仕事の秘訣と隆之さんは言う。船の業界は上下関係が厳しいイメージを持つ人も多いが、先輩は優しく会社の雰囲気はとても明るく働きやすい。隆之さんのやわらかい笑顔がそれを物語っていた。

島の仕事図鑑2 目次

【1】造船 (菅忠俊さん・元樋泰次郎さん・岸野花香さん・岡田顕正さん) 【2】海運 (末田晃史さん・川本洋彰さん)
【3】造船 (佐々木悠さん・佐藤友裕さん) 【4】海運 (日浦徹治さん・菊田隆之さん)
【5】造船 (米今順威さん・中秋和也さん・宮本誠治さん)
【6】大崎上島~造船の魅力と歴史