高齢者向けスマートホーム
実証実験 IoTで健康生活見守る

ヤマネホールディングス


 木造戸建て注文住宅の設計施工などのヤマネホールディングス(南区出島1-21-15、山根誠一郎社長)は、IoT機器を使った高齢者向けのスマートホームサービスの実証実験を4月1日から始める。孤独死が社会問題化する中、居住者の健康状態と住居環境に関するデータを収集・可視化し、居住者を見守りながら健康生活をサポート。高齢者が利用しやすいよう改良を重ね、今秋に実用化を目指す。
 廿日市市地御前1丁目に約40平方㍍の平屋建て規格住宅「山根木材のちいさな家」を建設し、高齢者に賃貸住宅として利用してもらう。屋内にNTTドコモのIoTアクセス制御エンジンを利用した6つの機器を設置。例えば血圧計や睡眠計のほか、ほこりセンサーなどで、居住者はスマートフォンなどのアプリケーションで手軽にデータを確認できる。また、第三者へのデータ通知も可能で、離れて暮らす家族や医療介護サービス提供者が居住者の状況を確認できる。見守りサービス機能を付加した高齢者向けの賃貸住宅を供給することで、豊かな暮らしを実現する。
 同社は2015年から高齢者向け事業で機能訓練専門デイサービスを市内で複数展開。16年に単身・二世帯向けに「山根木材のちいさな家」を発売し、17年にグッドデザイン賞を受けた。高齢者や単身世帯が増える中、住む人や時代に合わせた住宅設計を進めている。