高校生がインタビュー:大崎上島の基幹産業、造船と海運の仕事

島の仕事図鑑2-3

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07.造船佐々木悠

ヒトとヒトとのつながりが
より良い船を産むチカラ

みんなが楽しく働けるよう
ものづくりで大切な環境をつくりあげる
大学を卒業後、4年にわたり東京の保険関係の会社へ勤務。次第にものづくりに携わりたいという想いが募り、家業の造船会社へのUターンを決意。現在は、主に総務、経理・財務、人事を担当、業務の質と効率の向上を常に念頭に置いている。悠さんは、これまで本格的に取り組んだことのな かった新卒採用を一から企画し実行する。初めての合同企業説明会では、学生が5名程しか集まらず失敗。しかし、そこから悠さんは粘る。工夫に工夫を重ね、今では150名を超える学生が集まってくれるようになった。従業員は協力会社の方を含めると200名を超える。より良いものを産み出すに はコミュニケーションが重要。親睦を深めるための企画も欠かさない。各自の仕事に誇りを持ち、互いを認め連携しながら一つの大きなものを創り上げていくことこそが造船の魅力だと語る。

造船の魅力は「造形美」 。船の美しさを間近で見てほしい。好きな好きな工具はモンキーレンチ

若手を見守る匠

玉田恭二

恭二さんの主な仕事は、造船の総合工程表の作成。お客様に引き渡す船に、不備が一つもないようにするため、その管理には気を遣うと言う。会社ではLPGやケミカルを運ぶタンカーをつくっているが、船をお客様に引き渡す前の1ヶ月間が最も多忙になる。現場では、鉄板を切断する際に火花でステンレスがさびないようにすることが大変だと言う。休日でも台風など天候に影響があると、工程管理のことが自然と頭に浮かんできて、色々と考えを巡らせてしまう。そんな休日でも2匹の犬と散歩をすることでリラックス。業界でも高齢化が進みつつあり、世代交代の方法も考えている。島では必要なモノがすぐに間に合わない不便さがあるが、その分のんびり暮らせるところが良いと笑う。

08.造船佐藤友裕

ONでもOFFでも
船のことが頭から離れない

はまればはまるほど魅力的な造船
「点を打つことで曲線が描ける、船の曲線を描くことが一番面白い」と語る友裕さん。担当する仕事は船穀設計。大学では海洋機械工学を学んだ。とにかく大きな乗り物が好きで、海上保安庁の航海訓練に参加したことが、この仕事に携わる決め手になったという。休日は、模型づくりをしたりするが、気がつけば船の形を妄想していたりするほどの船好き。曲線で構成される船のプロペラや、複雑な曲線が多い船が魅力的だと言う。好きなことが仕事に繋がっていると、その顔は熱意に溢れている。造船のあらゆるところに楽しみを見いだす友裕さん。夜のライトで浮かび上がった船のシルエットを眺めるのも船を楽しむオススメの方法だと教えてくれた。

島の仕事図鑑2 目次

【1】造船 (菅忠俊さん・元樋泰次郎さん・岸野花香さん・岡田顕正さん) 【2】海運 (末田晃史さん・川本洋彰さん)
【3】造船 (佐々木悠さん・佐藤友裕さん) 【4】海運 (日浦徹治さん・菊田隆之さん)
【5】造船 (米今順威さん・中秋和也さん・宮本誠治さん)
【6】大崎上島~造船の魅力と歴史