高校生がインタビュー:大崎上島の基幹産業、造船と海運の仕事

島の仕事図鑑2-2

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05.海運末田晃史

日本の物流の50%を支える海運

安全管理の資料作成は陸での大切な仕事
何も起こらないことが一番の引き算商売
医薬品等の基礎原料を運ぶケミカルタンカーの運航管理の仕事をする晃史さん。日本の物流の50%は海運であり、ケミカルタンカーは積荷の中でも、温 度管理や品質管理などが最も難しいと言われている。晃史さんは、船を安全に動かすため、船員さんの支援、船の修理、部品供給などはもちろん、長期 で家をあける船員さんのご家族のケアまで行う。安全な運航のために出来ることは全てやるのがこの仕事。そして、これからの時代は安全であることはもちろん「環境にやさしい」ことが業界で生き残るための一つの条件になるという。従来の船よりCO2を30%削減したエコシップを3隻導入している。 内航船タンカー業界をもっとメジャーな業界にするため、同業者との協業等による組織化に挑戦していると語る。



06.海運川本洋彰

地域の人の大切なインフラ
だからこそ「安全」が第一

船乗りは一生ものの仕事
正確な時間が分かる電波時計は仕事に欠かせない
子どもの頃から船と海が好きだった洋彰さん。昔は段ボールでフェリーをつくり、オリジナルのフェリーにミニカーを積んで遊んでいたと言う。祖父の代から続くこの仕事を継ぎ、島の大切な足となるフェリーの運行に携わっている。フェリーは船長、機関長、甲板員の3人体制で運航し、船上での出来事はこの3人で全て対応しなければいけない。一人一人が役割をしっかりと果たさなければ、お客さんを安全に送り届けることは出来ないと言う。時には強風や濃霧でフェリーを止めなくてはならないこともある。大切な島の足だからこそ最善を尽くし、安全のために「プロだからこそ船を止めている」と説明してくれた。現在は甲板員を務め「今後は、船長を目指して試験を受けていく」と次なる目標を力強く語った。

島の仕事図鑑2 目次

【1】造船 (菅忠俊さん・元樋泰次郎さん・岸野花香さん・岡田顕正さん) 【2】海運 (末田晃史さん・川本洋彰さん)
【3】造船 (佐々木悠さん・佐藤友裕さん) 【4】海運 (日浦徹治さん・菊田隆之さん)
【5】造船 (米今順威さん・中秋和也さん・宮本誠治さん)
【6】大崎上島~造船の魅力と歴史