〝感動セキュリティー〟の専門
教育に徹し成長続ける

手厚い処遇で豊富な新卒採用実績

　商業施設の駐車場などで交通事故や渋滞が起こらないようにする交通誘導や、出入管理・巡回などを行う施設警備など、警備全般を手掛ける。２００２年の設立以来、社員教育に力を入れ、顧客満足を追求することで企業規模を拡大。営業エリアを四国・関西へと広げている。約２３０人の警備員が在籍し、設立10年あまりで県内に約３００ある同業者でベスト10に入る規模となり、さらなる成長を続ける。

目指すは警備業界のディズニーランド

　警備という仕事を「サービス業」と捉え、独自の経営方針で総合セキュリティー企業への歩みを加速する。田中敏也社長は、
「当社が目指すのは『警備業界のディズニーランド』です。安全を守るのは当たり前のこと。笑顔でコミュニケーションを図り、礼儀やおもてなしの心を大切に、感動レベルの満足度を追求しています。だから人を育てることが最も大切なんです。社員と共に業界の先頭集団に立ち、会社そして業界を引っ張り、良くしていこうと伝えています」
　21年に大阪事務所を開き、翌22年には業務拡大に伴って姫路市の姫路事務所を兵庫営業所に昇格した。特に関西地区で評価を得ており、新たなエリアの需要開拓を進める。防犯カメラの映像から不審者を検知するシステム「ディフェンダーＸ」という最先端技術を取り入れ、差別化も図る。体の微細な振動を分析し、群衆の中で犯罪を起こす可能性の高い人物を特定できるという。
　田中社長は広島県警備業協会の副会長と、広島県警備業協同組合の理事長を務め、業界イメージの底上げにも取り組んでいる。

新卒者の過半数が女性

　優秀な人材を一から育てる目的で、12年から業界に先駆けて新卒採用を開始。数人規模の採用を続け、22年は知名度で優位性のある大企業に劣らない過去最高の19人が入社。23年も９人を受け入れ、それぞれ半数以上を女性が占めた。女性の活躍推進を掲げ、22年3月に４・４％だった女性比率を23年６月には11・９％（28人）に伸長。一般事業主行動計画目標の７・５％を大きく上回る。23年度も広島県の女性活躍推進モデル企業創出事業に参画し、さらに女性の働きやすい環境づくりを進める。
　23年３月には健康経営に取り組む国内の中小企業の上位企業５００社にあたる「健康経営優良法人・中小法人部門【ブライト５００】」に２年連続で選出された。県内では、わずか17法人のうちの１社だ。健康優良法人認定は５年連続となる。
　独自の福利厚生も整え、子どもが増えるほど増額する手当て（最大３人で月６万円）など、子育て世代へ配慮した職場環境づくりを進める。一方、最高齢は80代のシニアまで在籍し、希望する一人暮らし社員には安否確認用の24時間緊急通報装置の費用を全額補助する制度も設ける。県内の警備業で唯一の「広島県働き方改革実践企業認定」を受けた。
「会社のためではなく、自身の成長のために働いてほしいと伝えています。個人が成長することで、会社も、業界も成長すると確信しています。警備業の大前提にあるのが無事故。社員の成長こそがお客さまの安心・安全につながる。警備のプロフェッショナルを育てたい」

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