工場メンテ、ダクト製造、粉塵抑制装置が柱
保育施設運営、次世代ロボット販売も開始
ダイバーシティ経営を実践

　1961年10月マツダ本社工場の生産設備メンテナンス業務を柱に創業。65年東洋メンテナンス（89年メンテックに商号変更)を設立。69年スパイラル軽量鋼管の生産業務開始。２００３年グループ４社が合併し新生メンテックに。08年東広島市八本松飯田に本社移転。11年「環境」「人」「技術」「世界」の意味を込めメンテックワールドに社名変更。13年にメキシコ、16年にマレーシア、19年にアメリカに拠点を設置し海外でのメンテナンス事業を展開。
　塗装・鋳造設備、加工工場、機械の洗浄・保全などを担う「メンテナンス事業部」、空調・換気・型枠などのダクト(鋼管)を製造する「エンジニアリング事業部」、特許技術を生かし粉塵抑制装置を製造販売する「エコソリューション事業部」、生産設備メンテナンスは、マツダ、日産自動車、ダイキョーニシカワ、ＪＦＥスチールなど国内工場のほか、メキシコなど海外にも拠点を構え現地工場のメンテナンスも行っている。薄く軽量で運搬が容易なスパイラルダクトは、製造から施工までを一貫体制で行う。粉塵抑制装置は、日本産業機械工業会会長賞、中国地域ニュービジネス協議会会長賞を授賞した。
　19年4月「エデューケーション事業部」を新設。企業主導型保育園「インターナショナル キッズ コミュニティ」を開園し、地元企業25社と提携。子育てと仕事の両立、育休者の早期復職を応援している。遊びながら４カ国語学べる語学教育で、国際性を育む教育方針を掲げている。
　21年2月「ＩＴ・ロボット事業部」を新設。企業の自動化・省人化を見据えたロボット販売、社会貢献を目的とした足こぎ車いす・アシストスーツなどの販売を開始。将来的にはロボット安全特別教育やシステムインテグレーターの育成を目指している。

グローバル人財の育成・女性活躍推進・健康経営に注力

　国籍、性別、学歴、年齢、新卒既卒等を問わないダイバーシティ経営を実践しグローバル人財の育成、健康経営、女性活躍推進に注力。外国人を積極的に雇用し、現在では約３割が外国人従業員になっている。
　また女性管理職登用率は３割を超える。その取組みが評価され24年1月19日小松節子社長が第10回広島大学女性活躍推進賞「メタセコイア賞」を授賞し、記念講演を行った。
　社員の福利厚生にも力を入れている。社長自身ががんを克服した経験から、「Ｔｅａｍがん対策ひろしま」の登録企業として活動。女性社員・男性社員の配偶者に年１回全額会社負担で乳がん検診を実施。15年県知事表彰を受けた。罹患した社員が働きながら治療に専念できるよう「なんでもやる課」を設置。治療と仕事の両立をサポートしている。
　18年3月、国内全事業所でＩＳＯ９００１(品質マネジメントシステム)を認証取得。品質方針「確かな仕事の積み重ねと社員の情熱で、お客様と〝感謝、感激、感動〟が共感できる商品・サービスを提供してまいります」の実現を目指し活動を続けている。
　13年4月、アセアンとの結びつきを深めたいと設立された広島アセアン協会の事務局も務める。同協会はアセアン10カ国を対象とした日本で唯一の民間団体。経済、観光、学術・教育、文化を通じ相互理解を深めている。留学生との交流、在日アセアン大使の招聘、アセアン視察団の派遣、マツダ車拡販などの活動を行っている。

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