世界一の自動車販社を目指す
多彩な新事業で社会貢献
整備士の確保や育成にも注力

株式会社広島マツダ

動画をリクエストする

マツダ車トップディーラーの挑戦

  • 広島マツダ
  • 広島マツダ
  • 広島マツダ
  • 広島マツダ

 1933年の創業から長い歴史を持ち、全国のマツダディーラーで最古参。その発祥の地「広島」を拠点に、基幹ディーラーとしての役割を担う。大州本店や西日本最大級の宇品本店など計19店を構える。新世代店舗としては可部店、尾道山波店のほか、2022年9月に移転・リニューアルした西条店があり、充実した販売体制を敷く。西条店の2階スペースでは、月に一度ワークショップを開催。目指すは地域のコミュニケーション拠点だ。

事業通じて社会貢献 地域密着で地元へ恩返し

 同社は地域に密着し、社会貢献に積極的な社風が根付く。創業の地に近い原爆ドーム隣では「おりづるタワー」を運営。松田会長は「原爆投下でゼロとなった後、広島の方々に育てられてきた当社の、地域への恩返しの集大成です。この地だからこそ感じられる平和と広島の復興の歩みを国内外の方々に実感していただきたい」と話す。
 近年は新生「フタバ図書」の事業に共同参画し、地域の文化振興に欠かせない書店の維持存続への貢献を図る。まちづくりにも積極的に関わり、広島国際空港に共同出資。21年7月、滑走路と旅客ターミナルビルなどを含む完全民営化が始まった。
 食文化でも地域貢献を図り、22年1月には「お好み焼みっちゃん総本店」運営のISE広島育ちをグループに加えた。同店の永続を目指し、共に広島を盛り上げたい考え。
 グループ会社が活躍するフィールドは多岐にわたる。21年9月には宮島町の旅館「蔵宿いろは」の事業を継承。22年12月に「厳島いろは」に名称を変えて改装し、新たな一歩を踏み出した。映像制作のラ・ルークスは調光式プロジェクションフィルムでウインドーガラスなどに映像を流す仕組みの提案を始めた。

人材育成、働き方改革 世界一のディーラーヘ

 モータースポーツの振興やファン拡大も進める。17年結成のチーム「HM‐Racers(エイチエムレーサーズ)」はスーパー耐久レースに挑戦。多くの人に身近な小型車デミオを起用し、マツダ車に一層親しんでもらう。松田会長は「マツダ車で走る魅力をより多くの人に伝え、モータースポーツの振興によって社会貢献したい」という。
 レースを通じて整備スタッフの技術向上も図る。これまでも同社は多くの整備スタッフを採用し、育ててきた。一方、業界全体を見ると整備士不足が顕在化。業界全体に若者を呼び込もうと、返済や同社への入社の義務がない支援金を月2万円給付する、「(公社)広島マツダ奨学金協会」を運営している。21年にはベトナムで自動車整備士学校を開設し、人材紹介事業にも参入した。22年12月には、整備や車検などのサービス部門に長く携わった山根一郎氏が代表取締役社長兼COOに就任。人材確保や育成に力を入れる。
 こうした新たなことにチャレンジする社内風土がある一方、真面目で穏やかな社風で離職率が低く、従業員の満足度は高い。同社の基本理念には「Happy happy!=あなたの幸せが私の幸せ、Spechigher!=誠実な努力で日々成長」を掲げる。評判、財務体質、実績、CS(顧客満足度)、ES(従業員満足度)まで、全てに世界で一番の自動車販売会社を目指す。



会社概要

株式会社広島マツダ
本  社:広島市中区幟町13-4
設  立:1941年5月(創業1933年1月)
資 本 金:8000万円
売 上 高:195億8851万円(2022年9月期)
従業員数:572人(2022年9月末
事業内容:新車、中古車の販売・修理、損害・生命保険の代理店、車両リース、不動産の運用・管理など
T E L:082-225-3600
U R L:https://www.hiromaz.co.jp/
※2023年9月当時の情報です。