メカニカルシール製品世界シェア
7割のイーグル工業グループ
広島イーグル株式会社
半導体製造装置部品加工に参入
自動車用ウォーターポンプのメカニカルシール製品で世界70%のシェアを持つイーグル工業グループ。その国内生産拠点として自動車・建設機械向けシール部品を製造する広島イーグル(株)(山県郡北広島町、林寿志社長)は、北広島に2工場を構え、月間数百万個に上る部品を世界中に供給している。
1986年にイーグル工業の兄弟会社NOKの衛星企業「メナック」として設立。2009年にイーグル工業グループへ加わり現社名に変更した。日本をはじめ世界各国に関連会社84社を有するグループの一員として、国内外のグループ関係会社へ部品を安定供給する。売上高は約40億円(26年3月期)、従業員は約200人を擁する。
林寿志社長は「プレス技術、切削技術、組み立て技術など多様な要素技術を駆使し、主に車載用カーエアコンやウォーターポンプなどの重要部品を製造している。これらの製品は国内外の自動車メーカーに幅広く供給され、グローバルなモビリティ社会を支える一翼を担う。日々の生産活動の中で磨かれる高い技術力を強みに『今よりもっと強く必要とされる会社』となりたい」と話す。
完全自動化で世界へ
製造した部品は親会社のイーグル工業の岡山工場で組み立てられ、世界各国の自動車に搭載、エンジン冷却水ポンプの水漏れを防ぐウォーターポンプ用メカニカルシールは月380万個を生産し、世界シェア70%を誇る。完全自動化ラインによる大量生産体制で安定した品質を確保しながら、世界中に供給する。
自動車エアコン用コンプレッサの圧力制御弁であるコントロールバルブは月104万個を製造し、回転負荷を制御することで低燃費化に貢献する。エアコン専用の回転軸シール「リップシール」は月970万個を製造し、フロンガスの漏れを防いで地球温暖化の抑制にも寄与している。いずれも完全自動化ラインにより安定供給体制を確立している。
半導体分野に進出
自動車関連の継続的な受注に加えて、半導体関連は設備投資が続くとみて、24年1月に本社工場へ半導体製造装置向けの新生産ラインを設けた。製品は円筒形の金属部品で、半導体製造装置内部への異物混入を防ぐシール材として使われる。自動車部品で培った千分の1ミリレベルの高精度加工技術が参入の基盤となっている。
新領域への挑戦
今後は自社グループ内への取引先拡大を目指す。高精度加工が求められる船舶や航空機分野にも供給先を広げる方針だ。SDGsへの取り組みも本格化。再生可能エネルギーの利用拡大や環境負荷の低減に向けた新技術の導入を積極的に推進。地域社会との共生を図りながら持続可能な成長を実現する企業としての歩みを着実に続けている。
林社長は「当社の高い技術力を新たな領域へ生かし、ワクワクする仕事を手掛けることができれば、社員の士気も高まる。モノづくりは夢のある仕事。大きな挑戦ですが、実現できるよう社員一丸で取り組みたい」と語る。自動車部品で培った精密加工技術を核に、半導体・船舶・航空宇宙へと事業の柱を多様化しながら、日本のモノづくり産業を支え続ける。
会社概要
広島イーグル株式会社
本 社:広島県山県郡北広島町新氏神6番地
設 立:2009年6月
資 本 金:1億円
売 上 高:40億円(2026年3月)
従業員数:179人
事業内容:自動車・建設機械部品製造
T E L:0826-72-5900
U R L:https://www.ekkeagle.com/jp/hek/
※2026年9月当時の情報です。




