めっき技術で高級感を演出
自動車部品などに幅広く採用

柿原工業株式会社

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金型設計や組み立てなど一貫対応も強み


 樹脂や金属といった素材の表面にめっき加工を施す。主に手掛けるのは自動車の内外装部品で、高級感を演出したり、耐腐食性を上げたりする重要な役割を担う。樹脂をめっき加工できる企業は西日本でも数少ないといい、独自の強みを誇る。
 加工だけでなく、部品を形作る金型の設計・製作や射出成形、組み立てといった工程に一貫対応する点も特長だ。自動車産業が盛んな広島を中心として、多様なニーズに応え続けている。

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身近な場所でも存在感

 年々高まる車のデザイン性に合わせ、めっき技術も磨いてきた。アルミを丹念に磨いたような高い質感を持つ「プラチナサテン®めっき」など、豊富な色彩を表現。フロントグリルやアウタードアハンドルのような目立つパーツから、内装を彩る小型の部品まで、さまざまな場所で存在感を放つ。
 もちろん領域は車にとどまらない。身近な例を挙げると、家電では炊飯器の開閉ボタンなどにも柿原工業の製品が使われる。日常生活の中で「この部品は自分が担当した」と胸を張れることが、仕事のやりがいにもつながっているという。

くしなど通じ認知拡大

 長くBtoBの業態で歩んできたが、近年は一般向けの製品開発や社外向けPR活動を積極的に行い、認知を広げている。
 2025年春にはオリジナルブランド「LumiKA+(ルミカプラス)」の展開をスタート。めっきの性質を生かし、髪との摩擦を低減して静電気を抑えるヘアコーム(くし)を売り出した。美しさ、上品さを表現した女性用をはじめ、シャープな男性用、広島東洋カープのロゴ入りタイプなどを次々に発表。福山市の象徴でもあるバラの花をデザインに採り入れた「薔薇小町」は、福山ばら祭の「ばらグッズ」認定と審査員特別賞を受けた。本体と外箱は絵が好きな従業員がデザイン。社内のアイデアを形にする社風が表れた商品といえる。
 また、インスタグラムなどSNSでは女性6人組の公式キャラクター「めたらいどる」が活躍する。めっき加工を意味するメタライジングとアイドルを掛け合わせた名称で、若年層へのイメージアップに貢献。この企画や運営にも、社員たちのアイデアが生かされている。

交流で一体感生む

 柿原工業ではオフの交流も大切にする。ゴルフ、バドミントン、フットサルといった社内サークルがあり、活動費は会社から補助が出る。およそ250人がいくつもの部署に分かれて働き、普段は個々が業務に打ち込んでいるからこそ、親睦を深めておくことが仕事の一体感につながるのだという。
 社員旅行も好評を博す。毎年、複数の選択肢から好きなコースが選べ、日帰りの年は家族も同行できる。

オーケストラ経営

 根底にあるのは、前向きにチャレンジできる会社を目指すという思いだ。役員や上司はノーと言わず、若い社員が主体性を発揮できる環境を「オーケストラ経営」と定義。一人一人の自由な発想であっても、それらがピタリとそろい、価値を生む状態を理想の姿と位置付ける。



会社概要

柿原工業株式会社
本  社:福山市箕沖町99-13
設  立:1962年4月
資 本 金:9000万円
売 上 高:33億400万円(2026年4月期)
従業員数:240人(2026年4月現在)
事業内容:金型設計・製作、射出成形、樹脂表面処理、金属表面処理、塗装・印刷、組立
T E L:084-953-8100
U R L:https://www.kakihara.co.jp/
※2026年9月当時の情報です。