高校生がインタビュー:大崎上島 元気な地域。見守る福祉。
島の仕事図鑑4-2
介護福祉士【Iターン】小室祐紀
経験のなかった高齢者福祉の仕事
満足
してもらうため
してもらうため
気がつけば人と関わる仕事を選んでいた。これまでに鉄道整備、ゲストハウス運営、障害者支援など様々な仕事に携わってきたが、どんな仕事でも共通していたのは「人が好き」ということだと気がついた小室さん。これまで経験の無かった福祉の仕事でも、毎日楽しみながら働いている。担当のデイサービスでは、利用者さんにとって食事や入浴、日常生活の介護、レクリエーション
等、どんな時でも満足してもらえるように努めている。いつも心がけていることは「笑顔で帰ってもらうこと!」。あまり知られていないが利用者さんの送迎も重要な仕事。ケガをしないように車の乗り降りや、運転には細心の注意を払わないといけない。それでも利用者さんの笑顔が身近に溢れるやりがいのある仕事だと福祉の魅力を語ってくれた。
理学療法士【Iターン】島田智大
介護福祉士から理学療法士へステップアップ
技術を磨く
島に来てもうすぐ一年。学生時代にこの仕事に就き、この場所にいるとは夢にも思わなかった。高校卒業後、介護福祉士として、都会の施設で働いていた。働くうちにいつかステップアップしたいという想いが芽生えてきた。リハビリに興味を持っていたこともあり、職場で関わりのあった理学療法士の道を目指し、24歳で学校に再入学した。仕事では、心身が弱った人に対して、運動療
法を提案したり、物理療法を活用したりする。経験が浅かったときは、痛みをとれず失敗してしまうこともあったが、今では、患者さんに寄り添って痛みを和らげることができる。福祉業界は、専門的な資格があるため、技術を磨いたり、ステップアップしたりするのは自分次第。休日は、バイクでツーリング。橋のかかっていない離島は、最高の舞台となる。
\生涯現役働く地域の元気 岡田美佐子94 歳/
仕事があるだけでもありがたい。そう話すのは、94歳を超えた今でもガソリンスタンドを一人で切り盛りする岡田さん。危険物を扱う仕事上、気を遣う部分もある。「生きている限り、有意義な人生を送らんといけん」という言葉は重い。中学校の入り口に近いため、中学生らとの挨拶を交わすことが多く、それが1日の楽しみでもある。「学問に励み、世のため人のために人生を全うして欲しい」若い人にエールを送る。
社会福祉士【Uターン】川上慎司
島の暮らしも仕事もつながりが財産
寄り添う
島に帰って来てよかった!福祉の仕事は自分に合っていると優しい口調で語る川上さん。福祉の団体職員として日々利用者の方の家を訪問し、より良い暮らしの実現のために介護サービスの提案や調整を行っている。仕事のこだわりは、「困りごとの解決のためには本人の意思を尊重し、利用者さんに寄り添った支援をすること」。本人が納得していないとどれだけサービスを使ってもうまくいかないという経験からだ。そして、島の福祉の特徴は福祉関係者や近所の人たちが密につながっていることだという。いろいろな場面でたくさんの人とのつながりを活かして地域でひとりぼっちを生み出さないことをいつも心がけている。最後に、高校生たちへの一言は「友達を大切にすること」。人とのつながりを大切にする川上さんらしい優しさが込められていた。
島の仕事図鑑4 目次
【1】大林晃さん/古田ナカ子さん/川崎比沙央さん/梅山瑛美さん
【2】小室祐紀さん/島田智大さん/岡田美佐子さん/川上慎司さん
【3】寄能真美さん/宮本博さん/オガワ成美さん/岡本展幸
【4】池田美果さん/波多野学さん/沖原静さん
【5】大崎上島未来会議 地域福祉編