接客技術を磨き込む
大野石油店らしさ追求
株式会社大野石油店
選ばれるサービスステーションへ
給油所運営の県内最大手。70年以上にわたり昭和シェル石油のブランドで業績を重ねてきたが、同社と出光興産の経営統合を受け、2021年4月から「アポロステーション」として発進した。系列ブランドにかかわらず、〝大野石油店らしさ〟を真骨頂に、選ばれるサービスステーションを目指す。
接客技術をとことん磨く
社訓「俺がやらねば、誰がやる」の心意気と、社是「ありがとうとお客様から聞ける店」を掲げ、県内直営25店とグループ2社8店の計33店を擁す。フルサービスを基本に安全安心・快適走行をワンストップ、コンビニエントにサポートする。
系列は変わろうとも来店客の目的は変わらない。大野貴嗣副社長は、「大野石油店らしさをどう表現し、いかに伝えるかを考え、実践し、大野石油店として選んでもらう。厳しい事業環境下で生き残るための基軸と確信している」。
来店客に笑顔になってもらう。店頭に「また来るよ」の言葉が生まれる店。現在、追求している大野石油店らしさだ。さまざまな顧客目線に立って、言葉遣いなどこまやかな配慮ができ、会話のある接客術を磨く。アルバイトを含め店頭で接客に当たる100人以上が全員参加して、毎年、接客の大会を開催。見直しや改善を図る場として一般審査員も交え、変化する時代のニーズに応えるサービスを探る狙いだ。
マーケットに対応
同時に各25店〝らしさ〟も追求。商圏も違えば、スタッフの強みも異なる。特徴を生かし、目標達成への役割を各自が明確にして、全社でトータルカーケアにまい進する。
省エネ車が普及し、脱炭素化社会へ車の電動化や若者の車離れが一段と進んでいる。石油元売りの再編に次ぐ再編を受け、大野石油店も県内では昭和シェル系列店の代名詞的存在だったが全店アポロマークに衣替えした。かつてない厳しいガソリン業界にあって、地域のインフラを支える必需品を扱う使命に全うする覚悟だ。洗車をはじめ車検・整備、タイヤや板金塗装などは無論、直営全店で自家発電機を備え、災害時でも安定給油できる「住民拠点SS」として整備する。
新規事業に参入
22年2月、広島市佐伯区隅の浜に少人数制の小・中・高校生向け個別指導塾を開校した。全国約300教室を展開するエイチ・エムグループ(東京)のFC加盟で、基礎学力向上から進学まで学力に応じて目的に沿った学習を指導。自宅分も含め学習履歴のデータベース化ができ、AIを活用して学習効率を高める。
このほか、音響・映像ソフトのレンタル店「TSUTAYA」や、グループ会社エコート(中区西白島町)で「ミラクルチタン光触媒」の製造販売を展開。紫外線や可視光線を受けると抗菌・抗ウイルスや消臭などの作用が持続する水溶性光触媒溶液で、製造開発特許を持つ佐賀県と契約し、南区出島の自社工場で製販一貫体制を敷く。ビルやマンション、食品工場、商業施設のほかJR駅など施工実績も蓄積してきたが、商品改良や最新エビデンスを得て営業強化を図る構え。OEM展開や一般向け商品も投入しており全国に認定代理店を配す一方、海外へも広げる。
22年夏、1956年開設の横川店をセルフ化。パラダイムシフトを念頭に置きながら、まずは地域のニーズにしっかり向き合う。
会社概要
株式会社大野石油店
本 社:広島市中区西白島町22-15
設 立:1947年12月(創業1931年1月)
資 本 金:3000万円
売 上 高:115億5323万円(2021年12月期)
従業員数:200人
事業内容:石油製品および自動車関連商品の販売ほか
T E L:082-221-9107
U R L:http://www.ohno-group.co.jp/
※2022年8月当時の情報です。