Vol.6 1級建築施工管理技士 ~建築工事の施工管理を手掛ける現場監督~[株式会社栗本]

【広島商工会議所】地場建設産業の担い手に聴く!

地域インフラ整備 ・ 維持の担い手であり、地域社会の安全 ・ 安心の確保を支える国土・地域の守り手でもある建設業は、我が国の基幹産業として重要な役割を果たしています。建設現場の最前線で活躍されている様々な職種の建設職人や技術者にスポットを当て、地場建設産業の魅力の一端をご紹介します。(広島商工会議所建設業部会)

1級建築施工管理技士 株式会社栗本 リフォーム部
串田 愛美さん

ーリフォーム工事とはどんなお仕事ですか。 一般的な住宅の内装や外壁などの改装もさることながら、商業ビル・病院・幼稚園などの内外装の改装工事、マンション・ビルの大規模修繕工事など、様々な仕事があります。その中で、私は医療福祉施設や店舗などの諸施設の内装改修工事の施工管理を主に行っています。いわゆる現場監督です。

ー今の仕事を志したきっかけを教えてください。 子どものころから特定の職業へのあこがれはありませんでした。中学の時、友人に誘われて見学に行った呉工業高等専門学校で、図書館棟が目に留まりました。本の虫の私が生まれ育った田舎町には本屋もなかったのです。それだけに、多くの蔵書があり、専用のホームページまである図書館は、まぶしく、魅力的でした。「ここだ!」。合格した時、これからは不自由なく本が読めると、ただただ嬉しかったのを覚えています。
土木工学科のクラスは、男子生徒の比率が高かったのですが、学業でも行事でも女子生徒がイニシアチブをとる場面がよくありました。男女の隔たりを感じることなく、フラットな考えで社会に出ることができたのは良かったと思っています。

ー建設業は男性の職場と思われがちですが、女性ならではの苦労もおありでは。 現場の仕事のことで悩むことはあっても、年齢や性差で悩むことはありません。「女性の監督」と特別視されることもなく、一個人として、一人の監督として認めてもらっています。ジェンダーにとらわれず、快適に仕事ができるのも、会社や協力業者の方々が築いてくださった恵まれた環境のお陰だと考えています。
現場監督の仕事は、肉体的にも精神的にもかな過酷です。私は、早くから所長となったため、知識が追い着かず、建築に加え、学生時代はあまり縁のなかった電気・衛生・空調などの設備工事について も一心に勉強しました。夜遅くまで専門書と図面を交互ににらめっこの日々。好きこそものの上手なれと言いますが、この頃やっと少しだけ深みができたように思います。

ー喜びややりがいを教えてください。 改修工事は、入居者や施設利用者がいる状態で行うことが多く、事前説明では、なるべく分かりやすく、専門用語をかみ砕いて工事内容を理解していただくように努めています。工事可能時間や施工区画などの制限がある中で、事故がないように細部にまで安全対策が求められます。また、解体後に原設計と多くの差異がある場合も迅速な判断が求められます。
工期内に、より安全に、より高品質に、より効率よく、しかも、利潤も疎かにできません。悩みの多い毎日です。まだまだ学ぶべきことが多く、おそらくこの仕事をしている限り、一生尽きることがないでしょう。「短い人生に退屈している暇がない」と日々思えることが、知らず知らずのうちに、やりがいになっているのかもしれません。

ー建設業に就こうとされている女性にアドバイスがあればお願いします。 建設業に就きたいと願いながら、ジェンダーの問題でためらっている女性には、論語の「力足らざる者は中道に廃す。今、女(なんじ)は画れり」(力が不足している者であれば、進む道の半ばで力尽きてしまうであろう。あなたは今、自分の能力や可能性に枠をはめて、始める前から見切りをつけている。それが問題なのだ)という言葉を贈りたい。建設業は男性の仕事という、まだまだ堅固な砦を崩す蟻の一穴に共になれれば嬉しく思います。
もう決心した方がおられ、それが学生さんであれば、しっかり勉学に励み、見聞を広めてください。教養は誰にも奪われることのない唯一の財産です。自立した技術者としての責任は、入社した瞬間からのしかかります。もしつまずいた時には、今の自分が未来の自分を救うでしょう。

会社概要

株式会社栗本 所 在 地:広島市西区南観音7丁目14-20
事業内容:総合建設業
創  業:1952年10月

(2020年12月現在)
情報提供:広島商工会議所 産業・地域振興部 産業振興課