マツダ三次試験場で衝突試験
マツダ株式会社
この動画は時速50㌔で走る車が正面衝突する実験の映像です。左側から出てきた車がシートベルト着用時で、右側は非着用時をダミー人形で再現。右側の助手席に座る人形が車内で大きく揺らされ、至る所に体をぶつけている様子が分かるでしょうか。
広島が誇るグローバル企業マツダでは、こうした危険を低減しようと安全技術に力を入れており、三次試験場に新衝突実験棟を完成しました。この動画は、9月12日の現地取材時のものです。衝突時に車体が一気に凹む光景は見た目に恐ろしいですが、わざと凹みやすくしているそうです。車体がクッションの役割を果たすことで、人体への衝撃を可能な限り抑える狙いです。実験によって、車体構造の性能をはじめ、車体や人形の変化、エアバッグの作動状況などを計測。事故後にドアがちゃんと開くことも、人命救助のために重要とか。
自動運転技術
同社は、安全運転支援技術の最上位区分「セーフティーサポートカーSワイド」を新世代商品群の全てに標準装備。被害軽減ブレーキ、ペダル踏み間違い時加速制御装置、車線逸脱警報装置など、運転者に心強い装備が充実しています。例えばCX‐8は2017年度JNCAP予防安全性能評価で全項目満点、衝突安全性能評価では最高得点で5つ星を獲得。試乗したところ、速度設定・自動加減速や自動追従機能に驚きました。
これらを一度設定してしまえば、ペダルを踏む必要さえない。ハンドルを放していると警報が鳴りましたが、緩やかなカーブで一定条件下なら勝手に曲がります。まさに自動運転と言える技術。ただし、同社は「あくまで〝走る歓び〟を追求し、自動運転は不測の事態から乗員を守るもの」としており、運転の楽しみを提供し続ける方針です。