100年に一度の変革期 CASE技術開発を加速
2030年、全車種に電動化技術搭載へ

マツダ株式会社

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 自動車業界は100年に一度の変革期といわれ、CASE(自動運転や電動化、コネクテッドなどの総称)の技術対応が待ったなし。各国でカーボンニュートラルに向けた取り組みが進み、日本も2030年代半ばにガソリンだけで走る車の販売をゼロにする方針を掲げる。
 こうした中、マツダは30年に全車種の電動化技術搭載(内燃機関との併用含む)を目指す。既に投入済みの「MX―30 EV(電気自動車)モデル」やマイルドハイブリッド(補助モーター)のほかに、25年までにEVで3モデルを商品化する。PHV(プラグインハイブリッド)、HV(ハイブリッド)と合わせて13モデルを計画。トヨタのハイブリッドシステムの供給を受けるモデルもあるが、マツダらしいクルマづくりや独自性を重視してロータリーエンジンを発電に活用したPHVを投入し、EVは全て単独で開発する。国によって異なる電源事情や環境規制に合わせて多様な電動化技術を投入する方針だ。

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 これまで内燃機関で低投資・効率的な開発を実現してきた成功体験を電動化にも活用する。25年以降、内燃機関と同様にさまざまなボディタイプや車格に適応できる独自のEV(電気自動車)専用プラットフォームを導入する。トヨタやデンソーとの共同出資会社(現在は業務終了)で開発したEVの基盤技術も活用。併せて、電動車の量産時にも混流生産などができるよう、生産ラインの設備やレイアウトの汎用化を進めてきた。例えば車種ごとに変更が必要なものは小物部品に集約して多くのロボットや設備機器を共通で使いながら、ラインに流れる各車種専用の治具のユニットを入れ替えるだけで作業できる仕組みだ。また、シミュレーション手法「モデルベース開発」を活用し、効率的な開発を進める。3Dデータ設計などを行うデジタルモックアップ、試作・生産技術・検査などの領域にもCADデータを使うデジタルファクトリー、実機の試作を減らすバーチャルテスティングの技術進歩などでデジタルイノベーションを図っている。

 コネクテッドの分野では、「コ・パイロット(副操縦士)」と呼ぶ独自の仕組みを取り入れる。内部システムがドライバーの状態を常にモニタリングし、意識消失などを検知。車専用道の場合に路肩へ自動退避し、一般道では同一車線停車を行う。22年発売予定のラージ商品群から導入し、25年以降に一般道でも路肩退避に対応予定。いずれも自動で緊急通報する。同社は〝走る歓び〟を追求しており、コ・パイロットも人間の運転を補助する位置づけだ。

出荷台数損益分岐引き下げ

 21年3月期連結決算はコロナ禍の影響で売上高が前年比16%減の2兆8820億円、営業利益が79・8%減の88億円、純損失316億円だった。厳しい決算となったが、パイプライン在庫の週次把握による迅速な生産・販売をはじめ、固定費の削減、モデルベース開発による研究開発コストの改善などをいっそう推し進める機会となり、今後につながるノウハウを得た。連結出荷台数の損益分岐点の引き下げを進めており、21年3月期は前年から12万1000台分低い101万5000台と算出。22年3月期には同100万台レベルを目指す。今期は売上高3兆4000億円、営業利益650億円を予想。

会社概要

マツダ株式会社
本  社:安芸郡府中町新地3-1
設  立:1920年1月
資 本 金:2840億円
売 上 高:2兆8820億円(2021年3月期連結)
従業員数:5万479人(連結)
事業内容:乗用車・トラックの製造、販売など
T E L:082-282-1111
U R L:http://www.mazda.co.jp

※2021年8月当時の情報です。