設備自動化で未経験者も戦力化
単発バイトの自社求人サイト開設し囲い込む

シモハナ物流

 シモハナ物流(坂町横浜中央、下花実社長)は6月28日、単発バイト専用の求人サイト「シモハナマッチボックス」(https://matchbox.jp/shimohana/top)を開設した。同様の自社求人サイトは珍しい。単発バイトは教育頻度などで課題があったが、同社は設備の自動化や効率化を進めており、未経験者でも従事しやすい環境を整えた。同サイトへの登録でリピートを促し、散発的にでも将来にわたり働き続けてもらう構想を描く。
 新卒や中途などと同様に、同サイトを通じた採用を長期的な“人財戦略”の一つに位置付ける。自分の都合の良い時間に働きたい、空いた日に副業したい、いろいろな仕事を試してみたいといった要望に対して、多様な働き方を受け入れる方針だ。登録者は各事業所の単発・短期バイトの求人を閲覧でき、数時間単位から募集している仕事にスマホで申し込む。給料は当日払いも選択可能。事業所と「友だち登録」することで限定求人の閲覧・応募が可能になり、長期にわたる関係の構築を促す。単発で勤務した後に、希望が合えば長期のバイト雇用も検討する。
 マッチボックステクノロジーズ(新潟市)に同サイトの制作を依頼した。システム内で採用手続き、労務管理などが自動化され、求人から雇用まで完結する。本来は管理が煩雑になる単発・短期求人の大量雇用の工程数も効率化される。外部の仲介システム(業者)を利用するよりもコストを抑えられるという。
 シモハナ物流は働きやすい環境づくりに力を入れ、倉庫管理システムや自動仕分け機、自動倉庫、重量物の積み替えロボットなどを導入。その日に初めて作業する人でも分かりやすいように、ハンディー端末とデジタル表示の仕分けシステムなどで業務を標準化している。同求人サイトでは倉庫内業務を対象にする。
 2023年3月期の売上高は前年比12%増で2期連続最高となる559億円を計上。増員と増車を続けており、4月現在で従業員7142人(パート・アルバイト含む)、保有車両1680台。