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歯車の国内トップメーカー

岡本工機株式会社

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高品質を追求、静音性にこだわり

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 東証スタンダード上場の岡本工作機械製作所(群馬)の広島工場として1944年に発足し、75年に完全子会社として分離。自動車や機械、ロボットなどに使われる歯車の製造で国内トップシェアを誇る。取り扱い製品は、まがりばかさ歯車や平歯車、ハイポイドギアなどの各種歯車に加え、減速機(ギアボックス)や、歯車製造用の工作機械など多岐にわたる。国内に歯車メーカーは多くあるが、工作機械まで自社開発するのは珍しい。広島県内4工場に加え、中国常州に海外子会社を持つ。

一貫生産で高精度を実現

 旋盤・歯切・熱処理・研削などの全行程を社内で行う一貫生産体制を構築している。全行程を内製化することで、各工程で発生した問題点を社内で共有し、迅速に改善につなげられる。歯車製造だけでなく、専用の工作機械も独自開発する高い技術力とノウハウを武器に、他社にはマネできない高精度な歯車を製造する。自社製作したものを含めて35台の歯車研削盤を保有し、1000分の1㍉単位の高い加工能力を実現。高性能ロボットによる自動化生産ラインを構築しており、月間55万個の生産能力を備える。世界を代表する工作機械メーカーが主力取引先で、同社の機械に使われる歯車の約7割を納品している。

音へのこだわり

 歯車は理想の形に近いほど回転時の音が小さくなるため、静音化には強いこだわりがある。かみ合い試験機、歯車試験機、3次元測定器、真円度測定機、粗さ形状測定機などを多数保有しており、品質向上のために自社製作した試験機もある。肉眼では分からない細かな傷も逃さない厳しいチェック体制が業界内外から高く評価されている。

府中第二工場稼働

 2023年7月に、産業用ロボット向け歯車部品の府中第二工場(府中市栗柄町)を全面稼働した。敷地約7500平方㍍に、一部2階建て延べ約5400平方㍍。材料の鉄などを円盤状に切り分け、歯を刻む装置など約100台(30台は既存工場から移設)を導入した。設備投資額は約30億円。スマートフォンや自動車関連などで工場の省人化に向けた設備投資の需要が高まる中、計13本の自動生産ラインを設けて産業用ロボット向けの生産体制を従来比4割引き上げる。同工場の稼働により、売上高は従来の60億円規模から80億円規模まで上昇する見込みだ。

働きやすい環境の整備

 「いつも元気よく、いつも前向きに、そして仕事は楽しく」という菊地社長の方針のもと、「自分で考えて行動できる」、「時代の変化を捉え、自ら進化できる」人材を求めて働きやすい環境を整備。早い段階から全ての製造工場にエアコンを完備したほか、子どもが小学生になるまでの短時間勤務制度、男性社員の育休取得の推進(1カ月間の取得実績多数)、昼休憩や夜勤時の弁当代補助、新卒向けの家賃7割補助(上限3万円)などを行っている。そのほか、資格試験の受験・教材費負担など自己啓発の支援を図る制度もある。チャレンジ意欲にあふれる人材が能力を最大限に発揮できる職場づくりに力を入れる。24年度は基本給のベースアップを計画。近年の物価上昇対策の一環として社員の処遇向上を図る。



会社概要

岡本工機株式会社
本  社:福山市金江町金見2050
設  立:1975年5月
資 本 金:3億2200万円
売 上 高:60億円(2022年3月期)
従業員数:399人(2022年11月現在)
事業内容:各種歯車・工作機械の設計、開発、製造、販売
T E L:084-935-9191
U R L:http://okamoto-kouki.co.jp/
※2023年9月当時の情報です。