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株式会社ジェイ・エム・エス

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医療を支えるグローバルブランドとして新たなビジネスモデルに挑む

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 1965年創業の医療機器メーカー。輸液・栄養、透析、外科治療、血液・細胞の4領域を中心に開発〜生産〜販売展開する。土谷太郎氏が医師として創業に込めた精神「かけがえのない生命のために」の下、〝医療を必要とする人と支える人の架け橋〟を標ぼう。新興国をはじめ世界的な医療機器の需要拡大が見込まれる。〝顧客起点の深化〟を成長エンジンに、医療現場に必要とされる企業体を目指す。

医療DXを推進

 小型で軽量の携帯型心電計の事業を開発会社から譲受し、2022年秋から医療機関向けに販売。気軽に心電図を測定でき、結果をスマホやタブレットに表示、リアルタイムでかかりつけ医に自動送信する。医師が不整脈などを診断できる医療機器として、特に心臓病リスクの高い透析患者向けに役立てる構えだ。
 IT技術を活用した医療機器の開発と運用で遠隔医療を目指すとともに、IoT医療機器活用による予防医療の実現、災害時も患者データにアクセスできる医療ネットワークの構築にも乗り出している。桂社長は、「医療DXを推進し、次世代のビジネスモデル創出を目指す。世界の医療・健康に革新をもたらす技術や製品の開発に積極的に投資していく」と新たなビジネスモデルに挑む。

高付加価値で訴求

 中期経営戦略では、30年に向けた長期ビジョンとして「常に医療現場の課題解決を目指し、製品・サービスを開発するソリューションカンパニー」を掲げ、中長期的な企業価値の向上と長期的耐久性を備えた会社へと変革を推進する。
 23年5月、同業の大研医器(大阪)と抗がん薬治療(化学療法)に関する業務提携を結んだ。同社の輸液ができる超小型マイクロポンプと、JMSが抗がん剤曝露対策に着目して開発した国産初の閉鎖式薬剤移注システム「ネオシールド」をはじめとする薬剤を安全に扱うデバイスを組み合わせて化学療法用システムを開発し、23年度内に市場投入する。需要が高まる在宅治療の後押しをする。
 同年10月にはシンガポールの子会社を通じて旭化成メディカルの中国子会社を買収し、外部調達してきた白血球除去フィルターを内製化する予定。輸血用血液バッグと一体的な事業運営によってシナジーを生み、世界の血液関連市場で存在感を高め、収益拡大を図る狙いだ。

地産地消を推進

 海外に生産5・販売3拠点を配し、90カ国へ製品を提供。日本で培った技術やノウハウを基に地産地消の成長戦略を展開するとともに、グローバル化が加速する市場で世界に通じるJMSブランド構築を目指す。
 中国市場では、大連工場と連携して透析関連製品の地産地消を加速。現地販売にシフトし着実に売り上げを伸ばす。欧米などの先進国はロボットやデジタル化、AI導入などが進展。現地ニーズに合わせ製品開発・生産し業績拡大につなげる。

変化に強い組織へ

 ワークライフバランスを推進するなか、男性の育休取得率30%以上を目標に取得しやすい環境づくりを進める。22年度の取得率は73%(37人中27人)と大幅に上昇。「育休取得は業務内容や組織体制を見直すきっかけにもなる。病気やけが、災害などがあっても常と変わりなく運営できる変化に強い組織でありたい」と桂社長。ESG経営を推進し、企業価値を高め、社会課題を解決する。



会社概要

株式会社ジェイ・エム・エス
本  社:広島市中区加古町12-17
設  立:1965年6月
資 本 金:74億1101万円
売 上 高:637億4000万円(2023年3月期連結)
従業員数:1629人(グループ総数5650人)
事業内容:医療機器、医薬品の製造・販売、輸出入
T E L:082-243-5844
U R L:https://www.jms.cc/
※2023年9月当時の情報です。