経営資源を最適配分
変化に強い筋肉質な体質へ

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戦略的グローバル展開を加速

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 1965年以来、創業精神「かけがえのない生命のために」を掲げ、患者のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)向上を使命に、医療現場の課題解決に挑んでいる。ディスポーザブル医療機器を中心とする製品・サービスを通じ、国内外で医療を支える役割を果たしてきた。蓄積した技術・開発力をさらに発展させ、グローバル展開を推進するとともに、環境変化に強い筋肉質な経営体質づくりに取り組んでいる。

収益力を高める

 2024年3月期の連結売上高は652億円と過去最高を更新。一方で原材料費等の高騰や為替変動が不利に響き、収益性が低下。従来の想定を超える外部環境の変化や、資本コストを意識した経営の実践に対し、構造改革に踏み込んだ体質強化が必要とされた。
 安定した利益を確保するため、収益構造の改革とグローバリゼーションの推進を基本方針に、26年度を最終年度とする中期経営計画を策定。選択と集中へかじを切った。成長の伸び代が大きい海外市場を中心に需要動向を見極めて経営資源の重点配分と体制の強化を図り、最終年度の27年3月期に営業利益25億円、投下資本利益率(ROIC)3.5%以上を目指す。「輸液・栄養」、「透析」、「外科治療」、「血液・細胞」の4つの領域で事業展開しているが、それぞれの事業を新規、成長、改善、コア事業に分類し、ポートフォリオマネジメントを強化していく。研究開発費などの経営資源を新規事業と成長事業に戦略的に投じていく方針だ。

経営資源を戦略投資

 新規事業では、高齢化に伴い需要が高まる〝在宅医療〟に着目。DX推進による血圧や体温等のバイタル情報を医療や介護の従事者間で共有できる多職種連携システムを活用した、腹膜透析療法を拡販していく。
 成長事業では、がん治療をターゲットに、抗がん薬を安全に扱うデバイス「ネオシールド」で国内の医療現場の課題解決を促進するほか、北米向けに海外展開も進める。新興国の巨大市場に向けて、昨年譲受した白血球除去フィルター事業と既存の血液バッグの一体的事業で臨む。
 経営環境の変化が激しい中、次なる10年を見据えた構造改革に着手。海外を含むグループ全体の最適化も図りながら、安定的に利益を生み出す強じんな経営基盤を構築する。グローバル展開の加速では、アライアンスやM&Aを活用しながら投資効率や開発スピードを高め、国・地域特性に合ったソリューションビジネスを展開し、ブランドの浸透による収益拡大を目指す。
 引き続き、M&Aやアライアンスを活用しながら投資効率や開発・販売速度を高め、27年度以降には拡大成長に転じる構えだ。

サステナビリティ経営の推進

 22年度よりサステナビリティ活動を推進。マテリアリティを特定し、その課題解決を目指したアクションプランの実践を進める。社会・経済全体への利益貢献と中長期的な企業価値向上の好循環の実現に向けて取り組んでいる。
 長期ビジョンに〝常に医療現場の課題解決を目指し、製品・サービスを開発するソリューションカンパニー〟を掲げる。桂社長は、「2050年の視点からバックキャスティングでサステナビリティ経営の道筋を描き、長期ビジョンの実現はその通過点」とする。多様な人材で未来の医療を支える価値創造企業を目指す。



会社概要

株式会社ジェイ・エム・エス
本  社:広島市中区加古町12-17
設  立:1965年6月
資 本 金:74億1101万円
売 上 高:652億円(2024年3月期連結)
従業員数:1560人(グループ総数5283人)
事業内容:医療機器、医薬品の製造・販売、輸出入
T E L:082-243-5844
U R L:https://www.jms.cc/
※2024年9月当時の情報です。