SBIにデータセンター提供
DX活用基盤を水平展開

株式会社ムロオシステムズ

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呉市発、東京進出を経て世界へ

 2006年に呉市で創業したムロオシステムズは事業拡大に伴い、13年に東京へ本社を移転し、現在は海外にもフィールドを広げている。
 最大の転機となったのは、金融大手SBIグループ向けの海外データセンター運用だ。同データセンター事業は顧客のデータを分散的に共有・記録(ブロックチェーン)することで改ざんを防ぎ、透明性を実現する。19年5月に香港の100%子会社が51%出資し、キルギス共和国の有力企業と合弁会社を設立。12月に同国に自前のデータセンターを完成した。60㍋㍗設計で中央アジア最大級。同年にロシアのデータセンター運営会社と提携し、21年6月には同社の発行済み株式33%を取得。データセンター事業の主な顧客はSBIグループで、中央アジアと周辺地域で事業を展開する。同事業で初の通年実績となる20年度売上高は22億円を計上した(ムロオシステムズには非連結)。23年ごろにデータセンター2拠点を新規稼働し、25年ごろにも2拠点を計画。

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DXプラットフォーマーへ

 DX(デジタル変革)活用のプラットフォーム(基盤)を構築し、プラットフォーマーとして自社運用する。そこで培ったノウハウをモデルに、顧客への水平展開を図る。
 具体的には20年から、国際貿易事業のDX化を実現している。ブロックチェーン型のデータベースを用い、多国間の製品のサプライチェーン(製造から供給の一連の体制)管理や輸出入事務の代行、代金支払いまでクラウド上で一元管理するプラットフォームを整えた。ムロオシステムズが運営し、同新事業が押し上げたことで21年3月期売上高は前年比約6倍の19億6545万円を計上。今期も20億円以上を予想する。潘忠信社長は、「IT会社は顧客のDX導入をサポートするだけの事例が大半ですが、当社はDXを活用して自社プラットフォームを構築し、実際に事業を手掛けています。この経験やノウハウが顧客の事業DX化の際にも役立ち、強みになると考えています」と話す。
 顧客のDX導入支援では物流の効率化システム、流通業のQR決済サービス「MSPS」(導入先約3万店)、携帯端末を使ったPOSレジ、教育施設向けアクティブラーニングや総合学事システムを手掛けている。
 同社は物流地場大手のムロオ(呉市)の100%出資で06年に設立し、12年に鷗州塾運営のAICエデュケーション(鷗州コーポレーションから社名変更)が第三者割当増資を引き受けた。19年のSBIグループとの取引開始に当たって事業と資本の再編成を図り、現在は潘社長が全株を取得している。
 また、05年にAICエデュケーションが設立した上海の会社を12年に引き受ける形で、ムロオシステムズが100%子会社化。現在、ビッグデータ事業に特化して上海支店に位置付けている。年間売上高1億2000万円。20年6月にはウズベキスタンに100%子会社を設立し、別の分野でDX活用プラットフォームの展開を計画。海外企業はいずれも連結対象外。従業員はデジタル人材中心に国内20人、海外30人。潘社長は、「広島から東京へ、そして世界へと羽ばたく人材を求めています。将来の持続可能な社会実現に向け、環境と経済の好循環を志向する企業を目指して活動したい」

会社概要

株式会社ムロオシステムズ
本  社:東京都中央区日本橋本町4-15-1(呉市発祥)
設  立:2006年6月
資本金5000万円
売上高:19億6545万円(2021年3月期単体)
     このほか、非連結の海外関連会社は約23億円
従業員数:20人(単体)
事業内容:ビジュアルコミュニケーションを核としたクラウドサービス運営事業、物流ソリューション、流通システムソフトウェアの企画・開発・販売・保守、モバイル決済・アクワイアラー業務、ブロックチェーン技術を使った研究・運用等、日本・中国間専用回線サービス事業など
T E L:03-6892-0550
U R L:https://www.muroosystems.com/
※2021年8月当時の情報です。