コンクリート製品の開発に注力
新商品展開やネット販売
新事業にも積極的

株式会社ナガ・ツキ

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研修に力、社員旅行や福利厚生も充実


 プレキャストコンクリート製品メーカーで、河川・道路などの公共工事や宅地造成などで使う側溝、水路、L型擁壁などを製造。2021年の広島、島根県の豪雨の復旧工事で、河川の大型ブロック、環境保全ブロックなどの製品を増産している。1968(昭和43)年創業で、2023年に55周年を迎えた。
 製造拠点は4カ所ある。メインの豊平工場はボックスカルバート、円形水路、大型水路、甲田工場は角フリューム、島根県の美郷工場は法面に使う間知ブロック、17年にできた本郷工場は電線を格納するトラフなどを製造する。広島県コンクリート製品協同組合の理事長を務める長谷川晴信社長は、「工場・物流倉庫の新設・増設、国道や高速道の拡幅・補修工事向けの側溝、物流団地造成の大型水路の受注もあった。東京駅近くの特殊歩車道境界ブロックや大阪・御堂筋の中央分離帯防護ブロックも製造。『特注コンクリート二次製品ドットコム』を拡充し、カスタマイズ注文にも応えています」。

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スマホスピーカーを受注

 製品企画・デザイン担当者を採用し、オリジナルのコンクリート製品販売にも注力。「メッセナゴヤ」に出展し、コンクリート製スマートフォンスピーカー200セットを受注した。テープカッター、傘立てなども試作し、9月の「ギフトショー」(東京ビッグサイト)への出展も予定。シンクやサウナ室など住宅設備関連の大型コンクリート製品の商品化も計画している。別事業として、北九州市で幼児教育の「コペル」の教室経営も行う。安佐南区沼田の自社工場跡地を活用したグランピング施設の計画もある。長谷川社長は、「M&Aによる事業拡大にも取り組みたい。本業のインフラ関連事業に加え、健康、観光、食、教育の各分野で新規事業を考えており、将来は分社化し20人以上の経営者を輩出する企業体形成を目指しています」。
 22年10月の「広島ワークスタイルカンファレンス」(県社会保険労務士会、中国新聞社主催)の第1回グランプリを受賞した。月に2回程度、自社製品、改善活動、資格取得などの勉強会・発表会を行い、朝礼、清掃を含めた研修時間は勤務時間全体の15%になること、業績が3期連続増収と堅調なことも評価された。活躍した社員を表彰する新年互例会、金融機関を招く経営方針発表会を開催。社内運動会、社員旅行などの社内行事は部署横断のイベント委員会で企画する。社員の自宅に月刊誌「致知」を発送し、月1回勉強会を開催。毎朝の朝礼で社員同志で感謝を記す「ありがとうカード」を書き、枚数に応じて、クオカードを贈る。

韓国などへ社員旅行

 社員旅行は22年に北海道、21年に伊勢志摩、20年に北陸と毎年ある。5年に1度は海外で、23年は韓国・ソウルへ行く。結婚記念日手当、親孝行手当、ネイル手当、ネクタイ手当などの制度も充実しており、女性社員の産休・育休後の職場復帰はほぼ100%に。本社近辺の地域清掃活動や災害義援金などの社会貢献活動も行っており、20年から本社近くの吉島中学校、豊平工場近くの吉坂保育園など11機関にノートパソコン、大型テレビなどの寄贈を続けている。ナガ・ツキは、1社員、2社員の家族、3お客様、4仕入先・取引先、5地域の5方よしの経営で、今後も5方からの支援を受けながら社名のナガ・ツキのように長いツキのある会社として末長い発展を目指す。



会社概要

株式会社ナガ・ツキ
本  社:広島市中区吉島西1-21-1
設  立:1968年4月(2005年6月)
資 本 金:9000万円
売 上 高:22億3903万円(2023年5月期)
従業員数:91人
事業内容:コンクリート二次製品(プレキャスト)の製造・設計・企画、建設資材販売、幼児教室の運営
T E L:082-247-0266
U R L:https://www.nagatsuki.co.jp/
※2023年9月当時の情報です。