Vol.11 株式会社ナガ・ツキ
~経営者に学ぶ学生インタビュー~

★ 広島女学院大学×広島経済レポート [ 共同プロジェクト ]★

株式会社ナガ・ツキ|経営者に学ぶ学生インタビュー|広島女学院大学×広島経済レポート 共同プロジェクト

 学生が地元経営者をインタビューすることで、地域で輝く企業に目を向け、思考を深め、広島での就職意識を高めてもらうプロジェクト。広島女学院大学の2年生がキャリア授業の一環で、各業界のトップに「業界・企業研究」「仕事観」などをテーマに全11社にインタビューを行いました。
 第11回は、コンクリート二次製品を製造するナガ・ツキの長谷川晴信社長。新事業でBtoC製品を展開しています。思いや仕事観を聞きました。

株式会社ナガ・ツキ|経営者に学ぶ学生インタビュー|広島女学院大学×広島経済レポート 共同プロジェクト代表取締役/長谷川 晴信
― どんな事業を行っていますか。  主な事業は、道路・河川・宅地造成工事で使われるブロックなどのコンクリート二次製品の製造・販売です。プレキャストコンクリート製品とも呼ばれ、あらかじめ工場で生コンクリートを型枠に流し込んで固めたブロック製品などを現場に運び、組み立て・設置を行います。現在、県内外に4カ所の製造拠点があります。
 プレキャストは、生コンクリートを現場で組んだ型枠に流し込んで作る従来の製法「現場打ち」と比べて、安定した品質や短納期を実現できる点などが特長です。高齢化や人口減少で業界内では職人不足が深刻化していること、現場の作業は天候状況に左右されて納期が延びることなどの課題を解決できます。道路や河川などの社会インフラの整備に用いられることが多く、また公共工事に占める割合も大きいことから、安定した取引にもつながっています。

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 一方で、一般企業や消費者のニーズにも応えたいと、2017年に「特注コンクリート二次製品ドットコム」というウェブサイトを開設し、コンクリート製品の受注販売をスタート。サイズやカットなどさまざまな要望のカスタマイズに対応できることから、建築工事業者から特注品・規格外製品の注文を受けているほか、一般消費者からコンクリートのキャンドル入れや鉢など生活雑貨の依頼もあり、新たな事業展開へのヒントを得ることもできています。
 このほか、教育を大切にしたい思いを発端に、北九州市で幼児教育の「コペル」の教室運営も新規事業として実施。もちろん、社員の教育にも力を入れ、社内勉強会なども積極的に行っています。

― 長谷川社長の仕事観は。

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 仕事をする、働く時間というのは生活や人生の中で大きな割合を占めます。仕事を好きになると、人生がより楽しく豊かになると思います。そのためには自分が好きなことを仕事にするか、就いた仕事を好きになるかしかありません。若いうちに好きなことで生計を立てられる人は少ないと思うので、自分が選んだ仕事や与えられた仕事を好きになるまで、続けたほうが良いですね。とにかく続けていると、面白いと感じる瞬間に出会い、働きがいにつながると考えています。今は働き方改革などで労働時間に対する意識が厳しいですが、私が若手社員だった頃は朝早くから夜遅くまで長い時間仕事をしました。とても充実していましたよ。もちろんダラダラと残業することが良いわけではなく、向き合い方が重要です。仕事を好きになることができたら、人生も楽しくなると思います。


― 休日の過ごし方やリフレッシュ方法は。

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 趣味は山登りで、近隣の800〜1000㍍程の山へ仲間と行ったり、1人でも登ったりします。出張先でのグルメ・美術館巡り、息子との釣りも好きですね。
 また基本的に働く中で落ち込んだり、悩んだりすることはありません。常に心に余裕を持つようにして、何か問題が起きた時は「私の出番だ」という心構えでいます。何事も自己責任。自分に原因があって招いた結果だと受け止め、頑張りが足りなかったと考えて次への改善や努力につなげています。

― 新しく導入した福利厚生について教えてください。

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 22年にネイル手当て・ネクタイ手当てを新しく導入しました。営業職の女性社員との話がきっかけでした。「営業活動で落ち込むようなことがあっても、指先の可愛いネイルを見ると、頑張ろうと思うんです」と、仕事のモチベーション維持につながっているといった声から、女性社員に月4000円の手当てを支給。以前はネイルサロンに通う女性が6割ぐらいだったのが、9割にまで増えました。そして、男性にはネクタイ手当てと称し、ネクタイのほかシャツや靴、ベルトなどの購入を補助する制度を取り入れました。
当社では働く社員とその家族を大切にする気持ちを形にして、結婚記念日に花束を贈ったり、父の日や母の日などの親孝行手当てのほか、5年に1度1万円の食事券を贈呈しています。他社にはないユニークな福利厚生がそろっています。




― 今後の目標は。

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 コンクリート製品を普及させるために例えばスマートフォンスピーカーのほか、テープカッター、傘立てなどの生活雑貨や家具など開発したいです。現在、デザイナーと協力して試作段階ではありますが、将来的にはショップを構えたいですね。さらに、コンクリートの注文住宅を建てるのが夢です。BtoBからBtoCへの販路開拓を目指しています。

代表取締役 長谷川 晴信 学習院大学を卒業後、大手ゼネコンや不動産会社などに勤め1996年に入社。営業職・管理部長・副社長などを経て2006年社長就任。広島県コンクリート製品協同組合理事長も務める。広島市佐伯区出身。



私たちがインタビューしました

事業内容や今後の目標を聞き、街や自然の中で見かけるコンクリート製品への見方が変わりました。社長の仕事観は、社会人になる上で参考にしたいと思いました。 谷本 千優

働き続ければその仕事を好きになれるというお話が印象に残りました。就職活動の参考にしたいと思います。 佐々木 小町

仕事を好きにならないと人生損するという言葉に感銘を受けました。働くことに対する自分の考えを改めて考え直すことができました。 柏原 雪乃



取材日:2022年7月

会社概要

株式会社ナガ・ツキ
所在地:〒730-0823 広島市中区吉島西1-21-1
設 立:1968年4月
資本金:9000万円
売上高:23億3315万円br> 従業員数:88人(パート・アルバイト含まず)
TEL: 082-247-0266
URL:https://www.nagatsuki.co.jp/
事業内容:コンクリート二次製品の製造・設計・企画、建設資材の販売、土木工事一式、幼児教育事業
※2022年9月当時の情報です。 1968年「長月ブロック」として創業。コンクリート二次製品(プレキャスト)の製造・企画のほか、建設資材販売や新規事業として幼児教室を運営する。18年の西日本豪雨災害などの復旧工事で河川の大型ブロック、環境保全ブロックなどの製品を増産している。