《東広島》大手企業の本社移転、新施設が続々開業

22年の地域経済⑤ 広島経済レポート

-マイクロン本社移転

  2021年2月末に米半導体大手のマイクロン・テクノロジー子会社のマイクロンメモリジャパンが本社を東京から東広島市に移転した。国内唯一の生産工場がある吉川工業団地内(八本松町)の広島工場には約3300人が勤務し、スマートフォンや自動車の運転支援システムなどに不可欠な「DRAM」と呼ばれる半導体メモリーの一種などを製造している。同製品の需要は今後も拡大傾向にあり、同社は15年以降、広島工場に毎年1000億円規模の投資を行っている。経済効果や雇用、定住促進の面で期待が高まる。

-新美術館が好調

 20年11月に八本松から西条栄町に移転オープンした東広島市立美術館は出足好調で、21年10月末までの1年間で3万8598人が来場。コロナ禍の入場制限に加えて各種イベントの中止が相次いだが、当初の目標を3000人程度上回った。指定管理者のイズミテクノ(西区)の担当者は、
「来場者数を持続させるための取り組みとして、定期的なイベントの実施とSNSを使った広告宣伝活動に注力していきたい。周辺地域・団体との連携を一層強化し、『鑑賞、育成、創造、交流』に基づいた美術活動を掲げている」

-新施設が続々開業

 東広島市は22年7月の開業を目指し、国土交通省と一体となって西条町寺家で新しい道の駅「のん太の酒蔵」の整備を進めている。国道2号線西条バイパス沿いの敷地約2・9㌶に、地元産品の直売所やレストラン、フードコート、子ども向け屋内遊技場などを設け、大型車81台分と小型車138台分の広い駐車場を生かして災害時は避難・救援の拠点とする。
 スーパーやショッピングセンターなどを展開するイズミ(東区)は22年秋頃をめどに西条町助実1173-1の東広島消防署の隣に仮称「ゆめモール西条」を開業予定。敷地面積約10㌶規模の大型商業施設となる見込みだ。

「広島経済レポート」2022年1月13日号掲載記事(5月23日修正)