組織を強くする「リスキリング」
~DX支援強化、学び続け顧客ニーズに応える~

◆◇◆ 理研産業株式会社(広島県リスキリング推進宣言企業) ◆◇◆

 近年、ビジネスで耳にすることが増えた「リスキリング」。これは企業が経営戦略に基づき、新たな業務に必要なスキルや知識の習得を社員に促すことを指す。広島県は、デジタル人材の育成や経済成長を目指し、リスキリングに積極的な企業の支援事業を展開している。今回は、社員の学びでDXに取り組む、理研産業株式会社  久保田勝彦社長に取り組みなどを聞いた。

組織を強くする「リスキリング」|理研産業株式会社(広島県リスキリング推進宣言企業)



取り組みを始めた背景は。

組織を強くする「リスキリング」|理研産業株式会社(広島県リスキリング推進宣言企業)理研産業株式会社/久保田 勝彦 社長
 当社には「中小企業は人を育てなければ存続し得ない」という教えが脈々と受け継がれている。年間を通じて階層別や能力別をはじめ、新入社員、中途採用者向けなど、さまざまな研修を設定。予算を組み、学びへの投資を積極的に行っている。
 変化の早いこの時代、もともと物販中心の当社が生き残り顧客の期待に応え続けるためには、全社員が能力を高めなければならない。まずはトップが学ぶ姿勢を見せることが大切だ。




具体的な取り組みは。

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 毎年2月に4月以降の年間研修計画を発表する。20~30代の幹部候補者は毎月のように学びの場があるが、研修は業務の中で原則、最優先事項に位置付け。生き方から学ぶ原理原則論の研修はOB社員の協力を得て、独自のカリキュラムを構成する。模造紙を使った研修も特徴で、実際の社会課題をテーマにチームで解決への道筋を検討し、考える力を養っている。
 当社は顧客のデジタル化を伴走支援する「DXカンパニー」を目指している。

組織を強くする「リスキリング」|理研産業株式会社(広島県リスキリング推進宣言企業)
幹部社員を中心に民間資格のDXアドバイザーに約50人が登録。さらにIT関連の基礎知識を学べる国家資格「ITパスポート」は、私を含めた全社員が取得する方針だ。これはリスキリング宣言にも掲載しており、現時点でおよそ半分が取得済み。2024年中に達成したい。




今後の方針は。

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 今年4月に人事チームを新設し、教育と採用に関する専門部署を置くことで、一層の充実を図っていく。資格取得を含め、学びはすぐに業績の数値に反映されるものではない。長期の視点を持ち、社員の学びを着実に企業の成長につなげていきたい。




取材日:2022年10月

会社概要

理研産業株式会社
所在地:広島市中区大手町4-6-27
URL:https://www.riken-21.co.jp/
業務内容:ICT機器の販売・保守、オフィスづくり支援
社 員 数:180人

情報提供:広島県 産業人材課(TEL:082-513-3414)
広島県は人材育成に取り組む企業に向け「リスキリング推進宣言制度」の活用を呼びかけるほか、DXを推進するため「ITパスポート取得支援補助金制度」を公募している。