成長戦略の要 アパレルメーカー事業
企画提案力強みに未開拓市場へ参入

株式会社アスティ

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 繊維卸として創業。1960年代、日本一の地方問屋と言われた。現在はODMやOEMを中心とするアパレルメーカー事業を主力に成長戦略を進める。中国やベトナム、バングラデシュなど海外生産背景を整え企画生産機能を強める中、ユニフォーム事業への進出やスポーツ関連グッズ事業の拡大に挑むとともに〝D2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)〟事業で新たな販路の開拓を目指す。

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生産機能の強化

 中国、ベトナムに2012年からバングラデシュを加え、生産体制を強化。バングラデシュでは、翌年から大手量販店や専門店チェーン向けにカットソーや布帛(織物)の生産を開始し、2016年には首都ダッカに駐在員事務所を設けて紡績~製品化の一元管理体制を構築。中国からの生地供給ルートも確保し、生地の調達や検品等生産管理に携わる人材への投資も進めた。

 アパレルODM、OEMを強化する中で、素材から調達できるバングラデシュの重要性が高まっている。更なる生産拡大に向けて、世界的に注目される〝サスティナブル(自然環境などが持続可能な)素材〟の供給ができるタイ~バングラデシュ生産体制も整え、生産比率を上げていく構えだ。

ニーズ捉えマーケット開拓

 2021年からユニフォームの扱いを本格化した。求められる機能性には、「企画力」と「素材提案力」で応える。矢口靖司社長は、「アパレル業界で磨いたデザイン力に加え、素材から提案できる力が備わったことでユニフォーム市場開拓にまい進できる」と意気込む。

 一方で、勢いのあったエンターテインメント向けコンテンツビジネスは新型コロナウイルスの影響で急ブレーキがかかったが、テーマパークやプロスポーツチーム向けグッズなどの市場は必ず回復し、伸びるとみる。スポーツやアウトドア関連などこれまで扱っていなかった分野にも開拓余地があり、マーケット動向にアンテナを張る。

 新たに注力するのがD2Cでの販路開拓だ。既にインフルエンサーとタッグを組んで商品開発し、ネットでの販売実績を積み重ねている。例えば、ヨガなど自宅トレーニングを動画配信するインフルエンサーと組み、SNS上で商品プロモーションを行うことによって、ECサイトへの集客を促す。海外生産背景を整え、服飾、バッグ、アパレルまで幅広い商品、服種を企画、生産できる強みを活かし、さまざまなジャンルで注目されているインフルエンサーとのコラボレーションを推し進めていく。

人材育成と企業の成長

 経営戦略上、グローバル人材の育成は最重点課題。語学、コミュニケーション力に加え、文化の違いを理解し、自分の考えを正確に伝える力が求められる。マーケットは現在、国内のみだが海外の開拓も構想中だ。

 人の成長を大切にする創業者、尾山悦造氏の「まっとうな経営」を継承。創業来の企業風土「失敗を恐れず果敢に挑戦」が息づく。前身の繊維卸、十和は流通革命を前に事業を川下(小売)に広げ、やがて川上(製造)に軸足を移す。これが現在の礎に。挑戦、変革の連続だった。企業風土である「挑戦」が今後も成長の鍵となる。

会社概要

株式会社アスティ
本  社:広島市西区商工センター2-15-1
設  立:2006年9月
資 本 金:1億円
売 上 高:76億円、グループ95億8300万円(2021年2月期)
従業員数:104人
事業内容:アパレルおよびバッグの企画・製造・販売
T E L:082-278-1111
U R L:https://www.asty.co.jp

※2021年8月当時の情報です。