アパレルメーカー事業を軸にODM強化
まっとうな経営を貫き、人材育成に投資

株式会社アスティ

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 大手アパレルや専門店向けのODM(相手先ブランド設計・生産)・OEM(相手先ブランド生産)を主力とするアパレルメーカー事業を推し進めている。海外生産は中国、ベトナムに2012年からバングラデシュが加わり、グローバルな供給体制が強化された。
 16年にはバングラの首都ダッカに駐在員事務所を設置。紡績~製品化の一元管理機能を備え、中国からの生地供給ルートも確保して生産拡大の基盤ができた。こうした生産体制の整備により18年はカットソーなど170万枚を見込み、200万枚も視野に入れる。海外生産は中国が主力だが、バングラで生産する商品バリエーションを広げ、現在40%の生産比率を50%以上に引き上げる計画だ。協力工場を増やすとともに、生地の調達や検品等に携わる生産管理などの人材投資も進めていく。

 

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マーケットを読む 

 モニタリングや海外の展示会視察などでトレンドやニーズをいち早くつかみ企画提案力を磨く。ベビー・子ども雑貨を企画製造する子会社アスコットでは、定期的にテーマパークなどに出向き、子ども連れの家族から得た情報を、商品化に生かす。 
 ODMで培ったノウハウを強みに拡大傾向にあるのが、2017年に専門部署を設けたコンテンツビジネスだ。テーマパークやプロスポーツチームなどのグッズやアニメキャラクターなどを商品化する。中でもカープグッズはその代表例。磨いてきた企画開発力を発揮し、提案を強化している。田村英樹社長は、「マーケットが多様化する時代。今後もコト消費は増えていくはず。エンドユーザーである消費者動向の変化を常に頭に入れて、潜在ニーズを引き出す商品づくりを進める。ODMで問われる企画・提案に力を入れ、付加価値を創造していきたい」。よりきめ細やかにマーケットに応えようと、個別の得意先を意識した展示会も増やしている。

グループ全体で成長 

 広島を中心としたホールセール事業(卸事業)との売上比は現在6対4。東京で展開するアパレルメーカー事業を拡大し、成長への布石を置く。引き続き、成長分野へ経営資源を投じる構えだ。広島・東京の両輪とアスコット、物流のアロックス、バッグ製造の現地法人アスティベトナム、アスティグループ全体で収益を高める。 
 アスティを含む3社の持ち株会社4℃ホールディングス(東京)は、第5次中期計画で「挑戦と変革」を掲げ、19年2月期で連結売上高490億円、経常利益76・5億円、当期純利益は7期連続で過去最高の53・5億円を描く。

まっとうな経営

 前身の繊維卸、十和は1960年代、日本一の地方問屋と言われた。流通革命を前に事業を川下(小売)に広げ、さらに川上(製造)に軸足を移す。これが現在の礎に。
 売り上げや利益もしかりだが、何よりも人の成長を大切にする創業者、尾山悦造氏の「まっとうな経営」を継承。創業来の企業風土「失敗を恐れず果敢に挑戦」が息づいている。田村社長は、「人の成長なくして企業の成長はない。創業精神を受け継いで、新たな〝挑戦〟をしていきたい」。人材育成を成長の鍵とする。

会社概要

株式会社アスティ
 本社:広島市西区商工センター2-15-1
 設立:2006年9月
 資本金:1億円
 売上高:88億8600万円、グループ110億円(2018年2月期)
 従業員数:129人
 事業内容:アパレルおよびバッグの企画・製造・販売
 T E L:082-278-1111
http://www.asty.co.jp

※2018年8月当時の情報です。

 

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