大久野島で3輪BEV実証実験
立ち乗り走行、観光振興と移動負担減へ

広島トヨペット

 広島トヨペット(西区観音町、古谷英明社長)は2月26日から、竹原市と大久野島にある宿泊施設の休暇村大久野島と連携し、トヨタ自動車の立ち乗り型の3輪電気自動車(BEV)「シーウォーク・ティー」を使った実証実験を始める。人が歩く速さに近い時速6㌔を上限とし、島を周回して瀬戸内の自然などを楽しんでもらう。新たなモビリティー提供による観光振興と来島者の移動負担軽減につなげる。同製品を使った公道での長期間実証は全国初となる。
 シーウォーク・ティーは2021年10月の発売で、立った姿勢で乗車する。ステップが15㌢と低く、乗り降りしやすいという。実証は4台を導入し、無料で貸し出す。原付きバイク免許の保有者で、身長140〜185㌢の人を対象とする。乗車時はヘルメットの着用が必要。島の1周4㌔を1時間程度で回り、景色や史跡を観光してもらう。3月にはGPSを連動させ、観光名所の音声ガイダンスが聞けるアプリケーションの提供も計画。実施日は3月27日までの土曜・日曜で、午前10時と11時半、午後1時と2時半の4回、乗車希望を受け付ける。免許のない人は午後4時からテニスコート内で試乗してもらう。休暇村事務所内で受け付け、事前予約は受けない。実証結果を基に、4月以降は有料でのサービス提供を検討する。
 同社は21年10月から大崎上島町で、トヨタ自動車の超小型BEV「シーポッド」を活用した公用車のシェアリング事業も実施している。

広島経済レポート22年2月24日号掲載記事