広島のまちの復興~創業60周年
「新しい価値」の創造に向かって果敢に挑戦

株式会社 桑原組

まちの発展を下支え

 コンクリートブレーカーを手にした、がれきの上の男たちが掲げるプレートの筆字は「広島銀行本店解体工事」と判読できる。桑原組に残る、1962年ごろ写されたモノクロ写真だ。

写真1

 

 2018年10月で創業60周年を迎えた桑原組は戦後、解体工事を通じて、広島のまちの復興を下支えしてきた。今、市中心部では大型ビル建て替え工事が相次ぐ。エディオン本館(施工元請けフジタ)、損保ジャパン広島ビル(大成建設)、広銀本店(竹中工務店)、広島アンデルセン(大成建設)、ひろでん会館(大林組)、日通広島ターミナル(鹿島建設)など、請け負った各現場は車の往来や人通りも多く、解体技術の真価が問われる。安全の確保と品質、工期の厳守を徹底させながら難易度の高い工事をやり抜く。

 解体実績は累計1万棟以上。近年は、地下街シャレオやJR広島駅周辺再開発関連のほか、紙屋町の広電ビル、旧市民球場解体工事などに携わった。都心の知名度の高い建築物に実績を持つ。解体業では珍しい大臣(特定)建設業許可やISО9001認証を受け、100㌧級の大型建物解体専用機も導入。一級建築施工管理技士などの国家資格の社員取得も進め、直接受注体制を整えてきた。

写真1

 

住宅事業へ参入

 初代の桑原道明氏が復興への願いを込め、歴代社長が発展させた解体工事業を継承しながら、4代目の桑原明夫社長は、新たな挑戦で事業領域を押し広げる。「ワンストップ更地化サービス」は、土壌汚染・アスベストなどの環境対策工事~土地活用を一貫体制で手掛ける。続いて、更地化事業を進化させて独自のビジネスモデルを確立しようと模索する中、住宅施工・販売にも乗り出した。良品計画子会社の県内初のFCとして無印良品の家づくりを提案する。

 桑原社長は、「新しい価値」を創造する革新的な経営を打ち出す。これに呼応し、若手社員をはじめ、社内の士気は高い。業歴60年の解体工事業を軸に、まちづくりの一翼を担う事業構想を描く。まちの魅力や可能性を引き出し、地域の活力を下支えする100年企業を目指している。

写真1

 

沿革

1958年10月 広島市基町1番地で桑原道明が個人でコンクリート解体、工事を開始
1969年12月 資本金300万円にて株式会社桑原組に組織変更
1974年3月 建設業許可取得(広島県知事許可第5534号)
1978年3月 広島市基町1番地から広島市西区己斐本町3丁目17-24に所在地を変更
2009年7月 4代目 代表取締役に桑原明夫が就任
2010年2月 特定建設業許可取得(国土交通大臣許可第9197号)
2011年2月 ISO9001の取得
2014年12月 宅地建物取引業取得 広島県知事(2)第9825号
2015年1月 ワンストップ土地更地化 商標登録 登録第5737854号
2016年8月 2級建築士事務所 広島県知事登録16(2)第2447号
2017年4月 無印良品の家 広島西店オープン
2017年6月 産業廃棄物処分業許可取得 第07320002313号湯来リサイクルパーク稼働開始

会社概要

所在地:広島市西区己斐本町3-17-24
電話番号:082-272-6006
U R L:http://kuwaharagumi.co.jp/
資本金:3000万円
事業内容:コンクリート建築物解体、環境リスク(土壌汚染、アスベスト、ダイオキシン類)対策
     不動産遊休地の開発提案