売上高1085億円で3年連続最高
大阪センター拡張、日向工場増設へ
中国木材株式会社
国内製材最大手の中国木材(呉市広多賀谷3-1-1、堀川智子社長)は2018年6月期決算で、売上高が前期比7.3%増の1084億5100万円、経常利益が8.1%増の85億7800万円となり、共に3期連続で過去最高を更新した。大阪の配送拠点の拡張や宮崎県の国産材工場の増設を計画。今期は2019年10月に予定される消費増税前の駆け込み需要を見込み、売上高1100億円超えを目指す。
2017年度の全国住宅着工件数(国土交通省調べ)が前年比2.9%減の94万6000戸と減り、主力の米マツ原木の価格高騰も受けて販売量は若干前年割れしたものの、価格転嫁などが奏功した。2017年7月に本格稼働した本社敷地内2基目の木質バイオマス発電施設や、木材チップの価格上昇も増収に寄与。今後は将来の住宅着工件数減を見据え、国産杉の集成柱などのシェア拡大を狙う。
工場増設などで取扱量拡張へ
3月に配送拠点の大阪センター(大阪市)近くの土地約3万5000平方㍍を購入しており、年内の移転を計画する。敷地が約1.8倍となるほか、新たにプレカット工場を併設。これまで郷原工場(呉市)から運んでいたプレカット材をその場で加工できるようになるため、物流コスト削減も見込んでいる。2019年5月には、フル稼働が続く「日向工場」(宮崎県)の増設工事を完了する。6月から試運転を始め、2020年に原木の取扱量を現在の約1.5倍となる70万平方㍍とする計画だ。
近年はエイジング加工もできる「カフェ板」、デッキ向け「セラウッド」、「ムクボード」などの構造材以外の製品にも注力し、ホームセンターからの引き合いが増えている。