〝モノを作るモノ〟を作る企業
ロボットや空調、防災の自社製品も

株式会社ICHIKAWA

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「できたらいいな」を「できた」に変える

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 産業用をはじめとする幅広い機械の販売や設置、メンテナンスなどを祖業として手掛ける。近年は工場、高層ビルといった施設向けにロボットや空調動力を扱うエンジニアリング事業が全国に販路を広げ、成長の中核を担う。
 また省エネ、防災につながる自社製品も幅広く提案。企業ミッションに「〝できたらいいな〟を〝できた〟に変える、ドラえもんのような存在」を掲げ、さまざまな分野の課題に対する解決策を提示する。

新領域に次々挑戦

 2025年12月に創業80周年を迎えた。その歴史は、1945年8月の原爆投下で焼け野原となった広島を復興させたいと、ポンプとモータで水を供給したことに始まる。「街と人を助ける」という思いを受け継ぎながら、取り扱う商品や知識、人脈を着々と増やしてきた。2018年には社名を「市川物産」から変更。単なる商社ではなく、新たな領域に挑戦している企業であるという思いを込めた。13年から3代目社長を務める市川二朗社長は、
「機械を〝売って終わり〟にならないよう、メーカーに匹敵する技術と提案力を磨いています。エンジニアリング事業は、人手不足を受けて需要が高まる協働ロボットや自動搬送システムはもちろん、完全自社開発の空調システムも好評です。いくつか例を挙げると、森ビルが手掛ける全てのビル、羽田空港、27年度に東京で完成予定の超高層複合ビル『トーチタワー』に採用。また半導体分野でもラピダスやソニー長崎・熊本などの工場で実績があり、県内でも、26年秋に完成する新工場に導入されます。目標は〝日本全国、全てのランドマークに入る〟こと。こうした建物に自分が扱った商品が採用されるのは、当社で働く上で大きなやりがいになると思っています」
 自社で企画・開発する製品にも創業の精神が息づく。トイレと汚水浄化装置を搭載し、災害時に活用できるトラック「S―dash」や、海水などを生活用水にできる装置を備えた「We―dash」、発電機を乗せた車両「E―dash」をラインアップ。また、小型ながら高効率のモータなども扱い、環境負荷の低減に貢献している。

社員が学び合う好循環

 理系が多い会社と思われがちだが、実際は多様な経験を持つ社員が活躍しているという。市川社長は、
「企業や社会の課題を解決するというミッションに共感してくれる人が増え、ありがたい。業績にも良い影響が出ており、それを還元すべく、近年は給与の大幅な引き上げを実施。自ら学ぶ姿勢を持つ人材がさらに集まり、互いに高め合っていくという好循環ができています。そして何より、全員で仕事を楽しむ意識を大切にしていきたい」
 新たな意見の吸い上げも重視する。80周年の記念行事の一環で26年5月、若手社員による事業コンペを実施。10以上の提案があり、中には早速、実現に向けた活動がスタートした案もある。
「ロボットや空調のエンジニアリングも、元々は社員からの発案でスタートした事業。次代を担う人材からのアイデアを生かしていく」
 と、市川社長は未来を見据える。大きな節目となる100周年には、現在から100億円以上増の売上高350億円を目指す。



会社概要

株式会社ICHIKAWA
本  社:広島市中区小町3-17
設  立:1967年8月(創業1945年12月)
資 本 金:1億円
売 上 高:216億円(2026年3月期)
従業員数:104人(2026年6月現在)
事業内容:産業・工業・建設機械、電気機器、ロボットなどの販売ならびに設計、据付、保守などのエンジニアリング、自社製品開発
T E L:082-246-3500
U R L:https://ibnet.co.jp/
※2026年9月当時の情報です。