業務用の卵焼きで全国トップ級
ヘルスフードや海外販売も成長

株式会社あじかん

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おいしさと健康追求、環境にも配慮

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 主軸の業務用食品事業に加え、ヘルスフード事業、海外事業を展開し、国内外の食を支える。業務用卵焼きは全国トップ級で、かんぴょうやカニ風味かまぼこなど巻きずし具材のメーカーとしても有名だ。海外の販路も拡大し、北米・中国などのほか東南アジアやEUへも販路を拡大。「おいしい健康」をキーワードに取り組むヘルスフード事業では、新たにサプリメントや製菓にも挑戦している。

お客さまのお困りごとを喜びに

 同社の歴史は創業者の足利政春氏が、京都の卵焼きの老舗「吉田喜」で修業を重ねた後、のれん分けを許され、1962年に広島で個人創業をしたことに始まる。卵焼きを届けながら、何か役に立てることはないかとご用聞きをして回ることで、さまざまな製品を生み出してきた。このスタイルはルートセールスを基本とした製造直販という形で今も受け継がれている。「お客さまのお困りごとを喜びに変える」。創業当時から大切にしている想いである。

3事業で成長を加速

 業務用食品事業は手焼きのようにふっくらとした卵焼きが主力で、スーパーの惣菜など中食向けに提供。「回転式だし巻き機」をはじめ、自動卵焼き機や厚焼き全自動ラインなどを他社に先駆けて導入して販売を拡大してきた。野菜加工品にも力を入れ、2017年には特許技術であるきんぴらごぼうの生産ラインを導入し、独自技術で他社との差別化を実現している。営業拠点は北海道から沖縄まで40カ所。広島工場に加え、17年に稼働したつくば工場(茨城)、守谷工場(同)、静岡工場、鳥栖工場(佐賀)を構え、中国にも2生産拠点を設ける。
 海外事業は厚焼き卵を中心に販路を拡大し、年商10億円を超える規模に成長。21 年7月には米国の販売拠点となる子会社「AHJIKAN FOODS,INC.」を設立した。現地に根づいた営業活動を展開し、よりスピーディな対応とサービスの向上を図ることで、さらなる売上拡大を目指す。
 ヘルスフード事業では、ごぼう茶を中心とした健康に貢献できる製品を全国のドラッグストアや通販で販売。近年は、ごぼうの機能性の研究に加え、素材としての可能性を広げる技術開発に取り組んでおり、焙煎ごぼうを主原料としたチョコレート風の食品素材を開発した。今後は、この素材を活用したアイスクリームやケーキなどスイーツへの展開で、ごぼうの新たな価値を創造していきたいとする。

「おいしさ3・0」の時代へ

 30年までの長期ビジョンで、効率的な生産体制の整備、働きがいの醸成、ⅠT化などを進める。理想は「仕事に厳しく、人に温かい」組織。トップを含めた社員一人ひとりが自己管理を徹底し、プロの仕事を行う一方、失敗を頭ごなしに責めず、背景や思いも大切にする。「イキイキ!ワクワク!」働ける環境で、人も会社も成長できる組織を目指す。足利直純社長は、
「当社は味を追求する〝おいしさ1・0〟から始まり、今はおいしくて体に良い〝おいしさ2・0〟の時代にあります。今後はおいしくて、体に良く、さらに地球にも良い〝おいしさ3・0〟の時代へ向け、環境にも配慮した取り組みを推進します。会社、従業員、取引先、地域社会の共存共栄に貢献できる企業を目指します」



会社概要

株式会社あじかん
本  社:広島市西区商工センター7-3-9
設  立:1965年3月(創業1962年10月)
資 本 金:11億225万円
売 上 高:474億3338万円(2023年3月期連結)
従業員数:920人(2023年3月末連結)
事業内容:鶏卵・野菜加工品、水産練製品などの製造販売、および卸売、農産物の生産、販売、ならびに運輸業
T E L:082-277-7010
U R L:https://www.ahjikan.co.jp/
※2023年9月当時の情報です。