Vol.1 現場で活躍する若手技術者・技能者特集[株式会社ソルコム]

【広島商工会議所】地場建設産業の担い手に聴く!

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地域インフラ整備・維持の担い手であり、地域社会の安全・安心の確保を支える建設業は、我が国の基幹産業として重要な役割を果たしています。建設業は“ものづくり”の醍醐味を味わいながら、社会や地域の発展に貢献できる産業であり、多くの若手技術者・技能者が活躍しています。建設現場で活躍する若手技術者・技能者にスポットを当て、地場建設産業の魅力の一端をご紹介します(広島商工会議所建設業部会)

株式会社ソルコム E&N事業本部 エネルギー事業部 第1グループ
梶原 竜也さん

ーどういったお仕事をされていますか。 電気通信事業の電力担当として、主にNTT西日本ビルの中で、交換設備・電源設備・伝送設備・IPネットワーク設備の構築、更改を主とした工事の施工監理業務を担っています。社会インフラを担う設備を取り扱う、責任が大きくてやりがいのある仕事です。
私は電源設備を担当し、装置を構築したり、新しくしたりします。例えば5G(第5世代移動通信システム)に切り替わる時に新しい装置を入れる工事の現場代理人の補助者として、施工管理業務に携わっています。
私の所属する広島支店は主に広島・島根を担当していますが、中国地方の他エリア(山口・岡山・鳥取)から応援要請を受けてバックアップに入ることもあり、中国地方全域で活動しています。

ーこの業界を目指したきっかけを教えてください。 電力会社勤務の父の影響で、高校に入学する前から父の仕事が気になっていました。そこで、高校は電気系の工業高校に進み、高校在学中に第1種電気工事士の筆記試験まで合格しました。この資格に関しては、あとは実務経験を残すのみです。
大学は、広島工業大学の電気システム工学科に進学し、電気通信に関わる通信関係の授業を中心に学びました。光ファイバーやネットワーク関連の授業が面白くて興味があり、ネットワークの構築に関わる企業への就職を希望して企業研究をしたところ、当社を知りました。電気通信というネットワークの構築…電気を使って、それが通信と融合したらどんな感じになるのだろうと、とても興味深かったです。
入社して現在6年目。仕事で求められる第1種電気工事士の資格取得には規定の実務経験が必要なため、まだ取得できていません。今は、電気工事施工管理技士の2級資格の取得に挑戦しているところです。

ーどんな苦労がありますか。 目に見えない電気を扱うリスクと怖さがあります。装置の電源の切り替え作業などで短絡事故が起き、停電になったら、通信がダウンして救急車や消防車を呼べなくなるなど、地域や社会に及ぼす影響も大きいため、責任も大きいです。
また、作業現場を監理する責任者としては、事故やけががないよう、安全面には特に気を遣います。現場で働いている作業員の方との人間関係づくりでも初めは苦労しました。例えば、2メートル以上の高所作業では安全帯を付けるというルールを、人生の先輩方ばかりの作業員の方々に指導し、徹底してもらうのは容易ではありません。それも現場経験を重ねていく中で、人間関係づくりをし、自分がしっかりしていれば話を聞いてもらえるということが分かるようになりました。

ーどのような時にやりがいを感じますか。 建物に非常用発電機を取り付けるような大きい工事だと、1年半から2年もかかる現場もあります。現場作業で何か1つでも間違えたら、それが短絡事故につながり、もしエンジンが焼けたりすれば何千万円もの大きな損害発生にもなり兼ねません。それだけに、装置の切り替えに自分が立ち合って、新設した発電機が起動し、エンジンがかかって、トラブルなく無事に運転できた時の喜びや達成感は大きいです。
工事では、NTTの規格に合った工事試験をしなければなりませんが、メーカーさんに教えてもらいながらやり方を覚え、その試験を一人でやらせてもらえるようになったのも嬉しく、自信になっています。
また、最先端の通信ネットワークを構築する仕事に携わることができるなど、日々やりがいを感じています。

会社概要

株式会社ソルコム 所 在 地:広島市中区光南6-3-30
事業内容:電気通信工事、土木一式工事の設計・施工・保守、 電気通信機器・情報処理機器販売等
創  業:1947年4月
備  考:広島商工会議所会員企業

(2024年7月現在)
情報提供:広島商工会議所 産業・地域振興部 産業振興課