八本松に食堂主体の複合拠点
高齢者などの社会的孤立を防ぐ

好縁会グループ

 医療法人好縁会グループのウェルケア(東広島市西条町寺家7429-3、下山好江社長)は2023年1月、社会的に弱い立場にある高齢者などを孤独や孤立から援護する食堂主体の複合拠点「コミュニティベース八本松」を同市八本松東2-13-12に開設する。管理栄養士が日替わりランチを提供するほか、ケアマネジャーを配置して困りごとの相談会などを定期開催。保育園や住宅型有料老人ホーム、社員寮の併設も計画する。
 今夏に取得したシャープ旧社員寮を改装する。敷地面積約3300平方㍍に4階建て延べ約5000平方㍍。1階の約半分を一般利用できる食堂とし、毎日通っても栄養が偏らないようバランスの良い食事を提供する。困りごとの相談や談話ができるテーブル100席のほか、庭とウッドデッキを用意。営業時間は午前11時〜午後2時。地域住民向けに宅食も手掛けるほか、セントラルキッチンを置き、これまで外注していた好縁会グループの施設利用者向けの食事を内製化する。生産能力は1日最大2000食を想定。残りの1階部分は小規模保育園(認可手続き中)、2階は社員寮、3、4階は最大60室の住宅型有料老人ホームとする。屋上の活用策を検討中。超高齢社会を迎える中、地域に暮らす人たちが支え合えるソーシャルインクルージョン拠点を目指す。
 1994年に下山内科クリニックを開院後、東広島市や広島市、安芸郡、那覇市で現在、43事業所を運営。従業員653人。下山直登理事長は全国各地で認知症に関する講演会を実施しており、高齢者が安心して過ごせる社会の実現に取り組む。