「もっと、心動く時を、あなたへ。」
企業理念制定
広島テレビ放送株式会社
60周年キャッチフレーズ「re60rn(リボーン)」
広島で視聴率ナンバーワン
「もっと、心動く時を、あなたへ。」開局60年を機に広島テレビグループの企業理念を制定した。「広島で培ってきた信頼と実績を生かし、もっと心動くオンリーワンコンテンツを作っていく」との決意を込めたもので、中堅・若手社員たちが議論を重ねて作成。広島から全国、全世界へ伝えるために、何事も徹底的に〝そこまでやるか〟の精神で取り組むことなどを行動指針とした。
広島テレビは2021年度に2年連続の完全四冠を獲得(世帯視聴率は4年連続四冠王)。要因として①ゴールデンタイムの「オモウマい店」や「鉄腕DASH」など新旧人気番組が高視聴率を維持した②自社制作の「テレビ派」「元気丸」「三四郎のDearボス」「STU↗でんつ!」がそろって好調―などが挙げられる。また、カープ公式戦中継は21年シーズン在広局最多の30試合。ナイターの個人全体平均視聴率は13.7%(ビデオリサーチ社調べ)で、視聴率アップに寄与した。
地上波を支える広テレアプリのDL数は9万件を超えた。ニュースやカープなど自分好みの情報を優先的に見られるカスタマイズ機能も備えているのが「売り」。テレビ派の人気コーナー「街かど脳トレ」にアプリで解答できるように工夫、毎回5000人以上が参加するなどテレビと視聴者との双方向性が高まった。
防災・減災で地域貢献
広島テレビは22年9月1日、開局60年の節目を迎える。キャッチフレーズはre60rn。防災・減災面での地域貢献に力を入れている。「テレビ派」を中心に多方面で展開しているほか、3回目の特別番組を放送。県内全市町との防災協定を進め、新たに森林から防災を考える新規イベントにも取り組んだ。
60年の記念事業としては22年3月に開催したカープのOB戦「レジェンドゲーム」が特筆される。山本浩二、黒田博樹をはじめ、35人のレジェンドがマツダスタジアムに集結した。広テレは生中継に加えて、全国に配信も行い、反響は大きく、DVDも制作する展開となった。7月には「アニメージュとジブリ展~一冊の雑誌からジブリは始まった」を開催、スタジオジブリ誕生に影響を与えた雑誌に焦点を当てた。9月には広島駅北側の活性化と地域への貢献がテーマの「エキキタまつり」を初めて催すほか、「読売日本交響楽団」と人気ピアニスト・辻井伸行との競演を実現、皇室と広島とのつながりを伝える美術展「皇室の美と広島~宮内庁三の丸尚蔵館の名品から」も予定している。(22年8月時点)
平和学習に役立つDXも
21 年9月、広テレと広島放送、アトラクトワンのグループ3社は、シリコンバレーのIT企業(マーターポート社)の最先端3D技術を活用した新規ビジネスを始めた。「デジタル3Dコンテンツin平和記念公園」は、広島平和記念資料館や原爆ドームの内部を、3D技術でリアルに再現した世界初の試みだ。
また、カープのファンクラブ会員アプリ「メタカープ」を制作。会員は自分好みにカスタマイズしたアバターでメタバース空間に入場。チャットやスタンプ、スクワットなどの機能を使ってファン同士で応援できる。今後もテレビ局らしい発想を生かしたビジネスに挑戦していく。
会社概要
広島テレビ放送株式会社
本 社:広島市東区二葉の里3‒5‒4
設 立:1962年1月
資 本 金:2億円
売 上 高:92億円(2022年3月期)
従業員数:135人(2022年度3月時点)
事業内容:放送事業
T E L:082-207-0404
U R L:https://www.htv.jp
※2022年8月当時の情報です。