全10拠点を自社物件に
働く環境整え人的資源生かす

三光電業


 電子制御部品・FA機器で地場大手商社の三光電業(西区商工センター、森脇喜美代社長)は、自社物件の新築で営業拠点を構える経営戦術を進めており、12月4日に福山営業所を従来の2倍の広さに新築移転した。2025年3月に操業予定のグループ会社新工場には三光電業の山口営業所が入り、これで同社の全10拠点の全てが自社物件となる。
 人的資源を生かす経営に取り組む中で、全ての社員が同じ環境で働けるよう配慮してきた。業務内容に沿った設計が可能な新築のメリットを重視しており、長期的には賃貸料と比べてコストを抑えやすく、資産面の信用度が高まる。拠点は全て西日本にあり、過去約10年間では岡山、福岡、松山、大阪の各営業所と本社を相次ぎ新築した。南大阪は既存ビルを購入。18年には既存の自社物件を改装してロボットパークひろしまを開いた。グループ会社の拠点はほぼ全て三光電業の拠点内に入居。
 福山営業所は築30年と老朽化したほか、建設当時に入居していなかった三光電子製作所福山工場の人員が9人に増えて手狭だった。南蔵王町4-4-18の敷地930平方㍍へ同町内から同工場と共に移転。2階建て延べ571㍍で、1階を制御盤製造の作業場や資材置き場、事務所に使い、倉庫も配置。2階は事務所、会議室、食堂。駐車場24台分。
 24年5月には山口市の鋳銭司第二団地事業用地の9535平方㍍に、グループ会社の昭和抵抗器(山口県防府市中泉町)の新工場を着工する。三光電業は協働ロボットの提案に力を入れており、新工場もそれを活用した省力・自動化を施す。改善実例として取引先の見学を受け入れる。賃貸だった山口営業所を移転し、三光電子製作所の山口工場を新設。敷地内で物流センターも構想する。