創業155年、挑み続ける
国内最大級の仏壇メーカー

株式会社三村松

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 仏壇づくりは木地、狭間、宮殿、須弥壇、錺金具、漆塗・金箔押し、蒔絵、塗りの職人「七匠」の技で成り立つ。この伝統技術を磨き、次代へ伝える創業155周年の国内最大級の仏壇メーカー。近年は、家具インテリア調のモダン仏壇や修理・修復の需要が高まる一方、神社仏閣の新調・修復も増え、仏壇づくりで培った技を生かす領域が広がっている。

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業界の常識覆す

 2020年、金仏壇製造出荷本数が41年連続日本一(宗教工芸新聞調べ)を達成した。創業は、現所在地で初代三村屋嘉助氏が副業で始めた仏壇販売。職人の腕を磨き、まとめていく手腕を発揮し、人を育てる経営が代々受け継がれてきた。木地~塗り~金箔貼り~彩色~組立の全工程を一貫製造し、広島県内直営10店舗体制と北海道~鹿児島の販売網で全国に卸す。
 現在の経営基盤を築いた三村邦雄社主は、高度成長を背景に納品を待たせる状況を打破しようと工場を建設。徒弟制度など業界の常識を打ち破り、家内制手工業から分業による近代的な生産体制を構築した。将来をにらみ海外にも工場を整備。品質の良い仏壇を効率良く安定的に量産できる仕組みを生んだ。さらに19年に6代目を承継した三村和雄社長は約10年をかけて業務のIT化を推進。リアルタイムで売れ筋が分かり、在庫の適正化に役立つPOSシステムの全店導入をはじめ、生産や財務の効率・効果的な管理体制を整備した。原材料は海外に頼るものも多い。グローバルな経営感覚を磨き、国内外の生産・供給体制を指揮する。

暮らしの中の仏壇

 インテリア家具と見まがうような洒落たデザインや、装飾を省いたシンプルな造りの〝モダン仏壇〟。和室が減り、生活様式が様変わりする中、マンション向けなどにもコンパクトな仏壇の需要が増えている。本社店舗隣りのショールーム機能を備えた「和の工芸館」は、仏壇が暮らしにある生活空間を提案する。
 モダン仏壇は伝統的工芸品の金仏壇とは異質だが、仏具や位牌、過去帳などの配置はしきたりに則る。「仏様に手を合わせ拝んでいただく仏壇として役割を果たしている。仏壇とはそもそも寺を模したミニチュア。最新技術やモダンな要素を取り入れるなど今までにないもの、新しい仏壇を創造し、変化に合わせた製品開発を怠ってはならない」と三村社長。最近では間接照明に発熱のないLEDを採用し、空間を演出する工夫を凝らす。

時代が変わろうとも

 20年春には広島市内の比治山神社本殿の神紋(神社の紋章)金具と破風化粧金具を修復、白神社の鳥居や呉市の本願寺会館納骨堂の新築なども手掛けた。中区の広島工場は由緒ある神輿の修復も手掛けるなど、文化財クラスをこなす技量が備わる。
 伝統工芸士を目指す若手にやりがいを感じてほしいと、全国伝統的工芸品仏壇仏具展(伝統的工芸品産業振興協会などの主催)に毎回出品。数多くの受賞歴を持つ。増加傾向の修復にも品質と技術が光る。「時代や生活環境が変わろうとも、仏壇づくりの伝統、技術を残していく使命を担っている。新しい時代へ挑戦し続ける心構えが大事」。日本の心とものづくりの伝統を守り育てるためにも、進化し続ける。

会社概要

株式会社三村松
本  社:広島市中区堀川町2-16
設  立:1958年5月(創業1865年)
資 本 金:45億7000万円(自己資本比率93%)
売 上 高:40億7000万(2019年4月期)
従業員数:347人
事業内容:仏壇、仏具の製造と卸小売り
T E L:082-256-0001
U R L:http://www.mimuramatsu.co.jp/

※2020年8月当時の情報です。