既存事業の「変革」 新たな事業機会への「挑戦」

広島電鉄株式会社

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広電グループ経営総合3ヵ年計画2022

 広島電鉄は公共交通などの分野で人々の生活を支えている。1945年8月6日の原子爆弾投下で甚大な被害を受けながらも3日後に己斐~天満町間で電車を復旧させ、多くの市民を勇気づけるなど、存在感の大きな企業として広島に根付いてきた。2020年からは新型コロナウイルスが人々の生活に影響を及ぼすが、感染予防対策を徹底して安全安心な公共交通サービスを提供。減便などを最小限にとどめることで、可能な限りの利便性を確保している。将来にわたる公共交通の存続へ、20~22年度の中期経営計画「広電グループ経営総合3ヵ年計画2022」を見直し、既存事業の「変革」と新たな事業機会への「挑戦」に取り組んでいる。

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「変革」への取り組み

 「変革」の取り組みとして以下を掲げる。▽公共交通の再編~利便性を維持・向上させつつ効率化を図る。▽営業所の集約、運行管理の集中化。▽従業員の働き方の変化。▽組織・人事制度改革。

 具体的には、地域の実情などに応じて循環バスやデマンド交通、貨客混載、小型モビリティなどの導入を検討する。併せて、基幹バスの既存系統の統合や営業所・車庫の見直しも実施。電車の速達性向上や、分かりやすく利用しやすい運賃の検討などを含めて、一体的に整備する方針だ。業務効率化の面では21年度早期にバス営業所でIT点呼の実証実験を予定。現在の13営業所を将来的に広島営業所・呉営業所の2営業所に集約。電車も信号自動化・集中指令によって管理コスト削減に取り組む。

働き方の変化としては運行管理者は〝人〟でしかできない事故防止・人材育成に従事。都心部の基幹路線と循環路線を大きなくくりで運用することで、乗務員がさまざまな路線に従事できるようにするほか、事務・技術系職員は職域を超えた多様な業務に取り組む。21年4月に新設したDX戦略室などを通じ、改革を進める。

「挑戦」への取り組み

 「挑戦」の取り組みには以下を掲げる。▽新たな事業機会、まちづくりへの挑戦。▽新たな交通モデルへの挑戦。▽暮らしを支えるビジネスへの挑戦。▽広島に人が集積する仕組みづくり。

新たな交通モデルとして21年2月に五日市湾岸地区で運行を始めたAI活用オンデマンド型交通「スマートムーバー」の他地区への展開や、将来的な自動運転を検討。広島版MaaSやデジタルチケット「MOBIRY」の仕組みを用いて地域のイベントや文化・観光施設、学会などと連携し、移動の機会そのものを増やす取り組みを加速する。宮島口の観光商業施設「etto」や広電西広島に隣接の「KOI PLACE」なども魅力に磨きを掛け、にぎわいを創出する。21年4月発足の広島都心会議に参画するとともに、7月に完全民営化した広島空港運営会社に出資。広島市中区東千田町周辺地区の再開発と併せ、まちづくりに積極的に関わることで「外から人を呼び、中の人が動く、交流人口を増やす仕組みをつくる」ことで、乗車機会そのものを増やす方針だ。

 また、当初の計画通り、広島駅南口広場の再整備等事業は25年春に駅前大橋ルート供用開始を目指し、宮島口整備事業も23年春完了を予定。

 経営の基本方針「お客様に満足いただける高品質のサービスの提供」の実現へ、全社一丸で取り組む。

会社概要

広島電鉄株式会社
本  社:広島市中区東千田町2-9-29
設  立:1942年4月
資 本 金:23億3562万円
売 上 高:254億900万円(2021年3月期連結)
従業員数:1750人(2021年3月末現在)
事業内容:鉄・軌道、バス、不動産、流通、建設、レジャー・サービス業などをグループで手掛ける
T E L:082-242-3521
U R L:https://www.hiroden.co.jp/

※2021年8月当時の情報です。