大興グループ 外国人社員の日本語会話上達へ
大興グループ
予約システムでレッスン本格化
大興グループで翻訳・通訳サービスのアビリティ・インタービジネス・ソリューションズ(中区東平塚町、森島直己社長)は、企業に在籍する外国人社員向けにオンラインを使って会話に特化した日本語研修サービスを本格化する。講師の予約システムを内製化できたことからマンツーマンによるレッスンの本格稼働に踏み切った。特に若年層の採用が年々厳しくなり、多くの業種で人手不足が顕在化。外国人雇用に踏み切る企業が増える中、仕事に必要なコミュニケーションができる日本語会話力の上達に役立つ独自のレッスン体制を敷く。
2年前に日本語会話に特化したオンラインレッスンを始めた。日本語能力試験(JLPT)で高水準のN1やN2取得者でも話す能力にばらつきが見られ、会話が難しいことから本来の能力が発揮されないケースもあるという。日本語学校はカリキュラムに従って学ぶが、同社の研修サービスは会話のレベルや目的に応じ〝困り事〟に着目。現在、技能実習生を対象とする建設業や、東京のAI開発会社など県内外の中小企業数社が採用している。当面100社を目指す。
会話の上達度をその都度に確認するため講師は一人に決めてレッスンに対応。最低6カ月から。料金は1回25分で1300円(税別)。現在の講師陣は日本語教師資格を持つ20〜70代の30人。豪や香港、インドネシアなど海外在住者もいるという。個人向けはチケット制で、日本やアニメが好きといった、個々の会話力を高めたいニーズも掘り起こす。国内だけでなく、時差を気にせず受講できるように多様な国に在住する登録講師を増やしていく。
同社は、45カ国語以上の翻訳・通訳をこなす。大興の事業部門として立ち上げ実績は30年以上、会社設立して20年目。AIを業務効率化に活用し、精度を高めながら受注量を増やしていく。特許翻訳などを扱う知的財産サポートサービスも好調推移。