2024年４月開業３０周年
地元企業・施設と連携深める

記憶に残る大切な時間と空間追求

　前身は、１９５５年３月に開業した「新広島ホテル」。地元財界の「戦後広島の復興の象徴として」との想いで生み出され、広島の街とともに歩んできた。時間とともに場所は変わっても、おもてなしの精神を受け継ぎながら多くの国内外の賓客を迎えている。広島城や原爆ドームも徒歩圏内の広島市中心地に位置し、客室数は４９１室。フランス料理・鉄板焼・日本料理・中国料理など、バラエティ豊かなレストラン直営７店のほか、宴会場31カ所や25㍍×５コースの屋内プールも備え、中四国最大級の規模を誇る。北は広島城や山々を、南は原爆ドーム、宮島という二つの世界遺産や広島市街、瀬戸内海まで見渡せる眺望が魅力。歴史に培われた〝おもてなし〟で心地よい空間を目指す。プロポーズにふさわしいスポットとして「恋人の聖地サテライト」にも選定されている。

地元企業などと連携深める

　地元企業や施設と連携した商品を打ち出している。広島県のナイトタイムエコノミー（夜の経済活動）の一助となるべく、ひろしま美術館や広島県立美術館とは、美術・演劇を掛け合わせた夜の特別プログラム｢ナイトミュージアム｣鑑賞券付きの宿泊プランを販売。２０２３年には、県産食材を使ったディナーと熊野筆など広島の土産が付いた宿泊プランも扱った。広島高速交通とは、夏休みシーズンに合わせてアストラムラインのコンセプトルームを用意。子どもも大人も運転士気分を味わえる新たな試みで好評を得た。また、宿泊客や近隣・地域の方へ向け、入場無料のチャペルコンサートを定期的に実施。広島在住の演奏家を中心に招き、誰でも気軽にクラシック音楽を楽しめるイベントで人気を博している。今後も地元企業との連携強化を図り、地域活性化に貢献していきたいという。

サミット後に期待

　22年よりＧ７広島サミット（23年５月）や今後の訪日観光客増を見込み、接遇研修や英会話研修にも注力している。23年５月からの約２カ月間、Ｇ７広島サミット参加国の料理と県産食材30品以上を使ったグルメフェアを開催し、広島ならではの食の魅力を発信してサミットを応援した。今後も同様の取り組みを行う一方、ＭＩＣＥ（国際会議等）誘致の取り組みも推進していく。

県内ホテルで初 エコマーク認定取得

　同ホテルは事業に伴う環境負荷軽減活動が認められ、20年に県内ホテルで初となるエコマークの認定を取得した。また、客室アメニティの一部を設置しないＥＣＯ泊プランを販売するほか、宴会や披露宴などで提供するケーキの製造過程で生じた端材を活用したスイーツの販売など、ＳＤＧｓの取り組みにも積極的だ。

最高のもてなしで感動を

　幅広いニーズに対応できる商品・サービスを展開し、ファミリー（２世代、３世代）やカップル・友人・職場での集まりなど、あらゆるシーンへ対応。広島の迎賓館としての誇りを胸に〝世代を超えて愛されるホテル〟を目指し、期待以上の〝おもてなし〟で感動を生み続けられるよう、サービス力と料理に一層磨きをかけていく。24年に控えるリーガロイヤルホテル広島開業30周年、25年の創業70周年につなげていく考えだ。

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