ポリファーマシー対策事業を本格始動へ
健康寿命の延伸と医療費適正化に挑む

株式会社データホライゾン

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 高齢化に伴って、多剤併用などにより服薬リスクが高まる「ポリファーマシー」対策事業の本格始動へ、経営資源を投入していく。2018 年8月から広島市の国保と広域連合の、服薬の見直しが必要な被保険者(10種類以上を服薬する65歳以上の高齢者)へ服薬情報通知書を送り、効果を検証する。
 レセプト(診療報酬明細書)データの分析により、服薬の見直しが必要な被保険者を抽出し、被保険者に処方された全ての服薬情報を記載した通知書(コンピューター画面で服薬情報が確認できる二次元バーコード付)を毎月、送付。被保険者から通知書を受け取った「かかりつけ薬局」は、二次元バーコードを読み込み、同社が開発した〝ポリファーマシー対策支援システム〟を使って重服投与や併用禁忌、慎重投与、薬剤の飲み残しなどをチェックし、服薬指導を行う。
 処方の見直しが必要な場合、医師に提出する「服薬状況レポート」を同システムで作成。システムが有効に機能することで保険者と薬局と医師が連携を図れる体制づくりが期待できる。検証には、広島市域4薬剤師会が協力。
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プライマリーバランス0に 

 服薬履歴などを管理する「お薬手帳」は、病院ごとに作成している場合もあり、全ての服薬情報の一元的な把握は難しく、重服投与や併用禁忌などが解消が難しいのが現状。同社は約3年間のパイロット事業を経て、適正な服薬を支援するシステム検証に乗り出した。
 データホライゾンは、健康寿命の延伸やQOL(生活の質)の向上、医療費適正化を事業目的に、これまでジェネリック医薬品通知サービスや、国が義務付けたデータヘルス(レセプト・健診データの分析に基づき、PDCAサイクルに沿って実施する効果的・効率的な保健事業)関連サービスを全国に展開。内海良夫社長は、「ポリファーマシー対策がしっかりとできれば、ジェネリック医薬品通知とデータヘルス関連サービスと合わせ、医療費のプライマリーバランスをゼロに近づけることが期待できる。高齢社会で医療費はうなぎ上り。何とか阻止したい」
 事業ベクトルを国策に合わせる。全国でポリファーマシー対策が必要な65歳以上の高齢者は800万人と推計される。検証結果を待って、「ポリファーマシー」対策事業を全国に広げる。

レセプトは宝の山 

 20年以上前から構築する医療データベースと、特許を取得した独自のレセプト分析技術が武器で、成長戦略の土台だ。レセプトには傷病名や診療行為、服薬情報などのさまざまな医療情報が記載される。これを独自技術で分析することで、ジェネリック医薬品通知や人工透析予備軍となる糖尿病性腎症の重症化予防事業を確立してきた。同社がICTの面から支援し、医療費適正化と人工透析移行者の減少に貢献した呉市の保健事業は、通称〝呉モデル〟と呼ばれ、データヘルスのモデルとなった。「本来、請求書であるレセプトデータは、そのままでは保健事業に活用できない。目的に応じた整理・分析、メンテナンス体制を整えて初めて価値のあるデータとして威力を発揮し、宝の山になる」
 「ポリファーマシー」対策事業が成果を出せば、1兆円の医療費を削減ができるという試算もあり、その経済波及効果は計り知れない。

会社概要

株式会社データホライゾン
本  社:広島市西区草津新町1-21-35広島ミクシス・ビル
設  立:1982年3月
資本金: 4億5660万円
売上高:25億円(2018年6 月期見込み)
従業員数:116人
事業内容:医療関連情報サービスの開発及び提供
T E L:082-279-5550
http://www.dhorizon.co.jp/

※2018年8月当時の情報です。

 

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