医療情報で健康寿命の延伸と医療費適正化を後押し
データ分析強みにデータヘルス関連の全国展開加速

株式会社データホライゾン

 レセプト(診療報酬明細書)や健診データベースの蓄積~分析技術を強みに、独自のビジネスモデルを構築。健康寿命の延伸と医療費適正化が急がれる中、保険者向けに国が推進するPDCAによる効率的・効果的な保健事業「データヘルス」関連分野で事業を拡大中だ。国民健康保険や健康保険組合、全国健康保険協会などに加え、改正生活保護法を契機に、国が自立~就労を支援する自治体の生活保護担当部門向け新規開拓に乗り出している。

データヘルスを主軸に

 通称〝呉市モデル〟。高齢化率が高く増大する医療費を食い止めようと、全国に先駆けて呉市が実施した保健事業だ。ジェネリック医薬品通知や人工透析予備軍となる糖尿病性腎症の重症化予防事業をICT(情報通信技術)の面から支援した。透析移行を抑え、医療費削減効果も上げ、データヘルスのモデルとなった。2019年でデータヘルス関連の自治体導入実績は約400カ所、人口5万人以上(530自治体)で40%、1万人以上(686)で30%のシェアで、引き続き営業活動を展開。内海良夫社長は、「急速な少子高齢化に、定年延長なども進む。生産年齢人口の確保に、健康寿命の延伸は急務。経済成長を促すためにも、データヘルス関連事業の推進は不可欠」と、国の方針に事業のベクトルを合わせる。歳出効率化に資する優良事例〟内閣府からも期待されている。
 一方、生活保護受給者の9割が医療機関を受診し、糖尿病等の生活習慣病や予備軍も被保険者より多いことが明らかに。受給者は全国210万人以上(17年2月現在)、うち65歳以上が45%以上(15年)と高齢者が増大。改正生活保護法による21年1月施行予定の被保護者健康管理支援事業に向け、データヘルス関連を切り札に生活保護担当部門の医療費適正化を後押しする。

レセプトは宝の山

 レセプトには傷病名や診療行為、服薬などのさまざまな医療情報が記載されるが本来は請求書で、このままでは保健事業に活用できない。目的に応じた整理・分析、メンテナンス体制を整えて初めて情報に価値が生まれ、〝宝の山〟(ビッグデータ)になる。データホライゾンは、20年以上前から構築する医療データベースと、特許取得の独自のレセプト分析技術で、医療情報サービスの領域を押し広げてきた。広島大学発ベンチャーで子会社のDPPヘルスパートナーズ(社長同)を通じて、自治体職員(保健師、看護師)向けに重症化予防の指導員養成事業も本格化。全国普及に弾みをつける。
 17年度には広島大を代表に7社・団体で「AI技術を用いた医療・健康データ解析と生活・健康指導システムの研究開発」が国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)に採択された。保健指導の対象者の特定・階層化~最適なプログラムと指導システムの開発が進行中だ。

ワクワク感が推進力

 就業前、全社員で社内を清掃。20年続く。悪い時ほど感謝―、本心や良心に悖った言葉や態度を取らない―など、心の環境整備も徹底。「健康であり続けるため」と内海社長。時代を読み、独自の市場を切り開いてきた。「ワクワク感が湧き出る」事業こそが可能性を秘めると、データヘルス関連の全国普及にまい進する。

会社概要

株式会社データホライゾン
本 社:広島市西区草津新町1-21-35広島ミクシス・ビル
設 立:1982年3月
資本金:4億5660万円
売上高:22億5000万円(2019年6月期見込み)
従業員数:162人
事業内容:医療関連情報サービスの開発及び提供
T E L:082-279-5550
U R L:http://www.dhorizon.co.jp/

※2019年8月当時の情報です。