食品パッケージ卸で地場最大手
食文化の発展と環境問題に注力

株式会社シンギ

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 食品パッケージを扱い全国に15営業所と四つの物流センターを持つ地場最大手。素材・形状・デザインの異なる20万種類の中から最適な容器を提案し、豊かな食生活や食品流通を支える。全国の駅弁事業者や興行施設などに商品を卸しており、業界内での知名度も高い。
 メーカーとして創業。一時期は商社色が強かったが、今は再びメーカー機能が大きくなりつつある。仕入れて売るだけではなく、社内デザイナーが連携し、オリジナルパッケージの企画から手掛けることも多い。ニーズが多様化する中、豊富な専門知識と提案力が求められ、社員の能力向上にも注力。民間資格の包装管理士の取得などを推奨し、提案力の向上につなげている。

環境配慮への取り組み

 2026年3月、地域の事業者や学生と連携して使い捨て食品容器の資源循環モデル確立を目指す一般社団法人「サーキュラー・ラボ・広島」を、叡啓大学と共同設立。これまでフードコートなどで廃棄されていた紙コップを回収、再生、再利用し、地域内で資源を循環させるスキームの継続的な運営を掲げる。
 近年は、海洋ごみ問題やプラスチック資源循環促進法を受け、エコ商材の開発に注力。サトウキビの搾りカスが原料のバガスモールド製お好み焼き持ち帰り容器「ひろまるバガス」は、機能性やデザイン性が高く評価され、第18回ひろしまグッドデザイン賞で優秀賞を受けた。
 25年大阪・関西万博では生分解性プラスチックを食品廃棄物と一緒に堆肥化する事業に参画。事前実験で実用性を確認し、会場内のフードトラックエリアで使用されるドリンクカップを同社が提供した。加えて26年2月には、同カップを製造した台湾大手メーカーのミニマテクノロジーに出資し、堆肥化できるPLA樹脂製の食品容器をはじめとする全商品の日本国内の独占販売契約を結んだ。

多様な新規事業

 21年から始めた機械事業では素材の味や食感を保てる急速凍結機「プロトン」の販売や、プラスチック使用量を大幅に減らせる独自開発の卓上小型シュリンク包装機「シュリンテックエコ」の拡販に注力。近年は米国、韓国、台湾、ベトナム、シンガポールといった海外の展示会に積極的に参加している。
 25年には、スタジアムや催事、キャラクターコラボなど多様なオリジナルフードを企画・提案する「ファンフードチーム」を発足。食品とパッケージ制作の双方に精通した独自のノウハウを活かし、企画から商品化までを一貫してサポートする。

働きがい向上に注力

 理念を浸透させるための現場業務の改善活動「シンギらしくグランプリ」を企画。全従業員がチームに分かれて経営理念を自分事に落とし込み、チームで協力しながら取り組む。活動を通じて仲間との連帯感や組織への信頼度、モチベーションの向上などにつながった。田中社長は、「社是「信義」を基盤に働きがいとエンゲージメントの向上を続け、環境配慮型パッケージや省人化を支える食品包装機械の提案に注力します。社員が前向きな挑戦を楽しみ、進化を続けながら食の新たな価値と未来を創造し、100周年に向け持続的な成長を目指します」と話す。



会社概要

株式会社シンギ
本  社:広島市中区南吉島2-1-24
設  立:1952年(創業1932年)
資 本 金:1億円
売 上 高:245億円(2026年5月期)
従業員数:229人(26年5月時点)
事業内容:食品パッケージの企画・製造・販売
T E L:082-241-5194
U R L:https://www.shingi.co.jp/
※2026年9月当時の情報です。