21期連続で増収、過去最高更新
経常、純利益も更新、今期は純利益50億円台へ
広島市信用組合
広島市信用組合(山本明弘理事長)の2024年3月期決算は、売上高に当たる経常収益が前期比4・8%増の196億1100万円と21期連続で増収となり、過去最高を更新した。経常利益が2・4%増の67億9700万円、当期純利益は3・3%増の48億800万円で、いずれも前期に続き過去最高を上回った。今期も22期連続の増収のほか、経常、純利益も過去最高更新を見込み、純利益は初の50億円の大台達成を計画する。6月10日には府中支店(安芸郡府中町鶴江1-25-31)を移転新築オープンした=写真=。
24年3月期は、預金残高が前期比235億1000万円増の8651億5300万円、貸出金が147億3900万円増の7946億3500万円と伸び、貸出金利息収入の増加などで増収。本業の収益を示すコア業務純益は、前期に融資が755億円伸びた反動で、手数料などの役務取引等収益の減少、職員の待遇改善に伴う人件費の増加などにより前期比1・8%減の117億3500万円になった。バルクセール(まとめ売り)による不良債権のオフバランス化と将来に備えた引当金の繰り入れで、与信費用は前期比9・7%増で過去最高の54億9400万円に。不良債権額は29・4%増の156億9400万円、不良債権比率は0・4ポイント増の1・95%だった。保証協会保証付き融資の推進などでリスクアセット(貸倒リスクがある資産)が減り、期中利益の増加などで、自己資本が43億円増加。自己資本比率は0・71ポイント上昇し11・09%になった。今期は経常収益198億9200万円、経常利益73億8400万円、純利益は初の大台の50億2600万円を予想。自己資本比率は11・10%、不良債権比率は1・95%を見込んでいる。
府中支店は敷地677平方㍍に2階建て延べ462平方㍍を23年5月に着工し12月完成。1階にロビー、営業室、応接室2、ATM3台、貸金庫室、保管庫、トイレ、2階に会議室、従業員食堂などを配置し、駐車場9台分を設けた。移転新築に伴うローラー作戦は、35本支店長が7回延べ238人、得意先係職員が12回計283人が行い、事業先開拓141軒などの成果が出た。府中支店の6月7日時点の預金残高は223億円で、融資残高は200億円。今年3月末比で各14億円増加した。