『女性の学びなおし』と『就職』を全面支援
即戦力の女性を雇用し、事業成長へ

リスタートプログラム2025

再就職や正社員への転職を目指す女性を支援する、広島県の「リスタートプログラム」。
学び直しから就職活動までを後押しするこのプログラムの一環で開いた合同企業説明会をきっかけに、ラーメン店「我馬」経営のアースフード(西区)が専業主婦だった女性を中途採用した。
小林史和社長に、参加の経緯や誰もが活躍できる組織づくりについて話を聞いた。


株式会社アースフード 小林 史和 社長

-合同説明会に参加したきっかけは。
当社が掲げる人材活躍の方針と、プログラムの趣旨が一致していたためです。私が社長に就いた数年前、人事考課制度を大幅に見直しました。その際に掲げたテーマの一つが、働く一人一人の能力を最大限に生かすことでした。
これは女性に限った話ではなく、結婚や介護といったライフイベントによってやむを得ず離職してしまうケースもあります。とはいえ、それまでに培った能力をその後に生かせないのはもったいない。当社は、復帰が可能になった際にそれまでの経験や能力も含めてきちんと評価し、それぞれに合った働き方を実現できるようにしています。

-女性の採用について、どうお考えでしょうか。
当社には男性・女性と分けて考える文化がありません。全スタッフの約半数を女性が占め、その割合は年々増えています。子育てをしながら、それぞれの生活に合わせた働き方をする人も多く在籍しますが、そうした人たちの仕事への情熱が他に劣ることは一切ありません。 会社としては、皆さんがここで実現したいことを全力で支援していきたいと考えています。

-同プログラムをきっかけに、子育て中の戸津川さんを採用されました。
人は新しい経験を積み重ねることで人間性が豊かになります。それは子育ても家事も同じで、経験豊富な方々と一緒に働くことは会社にとってとても良いことだと考えています。本社の管理本部で働く戸津川さんは感受性が豊かで、会社の雰囲気を良くしてくれています。ある基幹店で25周年のお祝いをした際、創業者の山﨑や私が会社の歴史や思いを語ったとき、入社間もない戸津川さんが一番大泣きしてくれました。伝えたい思いを受け取ってもらえるのは本当にありがたいことです。

-このプログラムは女性のデジタルスキルの習得を支援します。雇用する立場でそのメリットはありますか。
私は飲食業を一種のエンターテインメントだと考えています。おいしいだけではなく、楽しい、元気になった、感動したといった体験もお客さまに届けたい。そのために現場のスタッフが全力で調理や接客に向き合うために、もはやITやデジタル技術は不可欠です。そういった分野を支えてくれる人材は貴重です。


voice - リスタートプログラム受講生 戸津川 佳奈 さん


家事と育児に専念したくて専業主婦をしていましたが、子供が大きくなるにつれて仕事に復帰したいと思うように。ただ、13年間のブランクがあり、どんな仕事がしたいのか、社会の中で役立てるのかなど不安があり動けずにいました。そんな折、このプログラムを知り、自己分析ができること、デジタルスキルを身に付けられること、さらに企業との出会いがあることに魅力を感じ応募しました。
動画やリアルの講座でデジタルスキルなどを学べたほか、キャリアカウンセラーによる伴走支援があり、いつでも相談できたのが良かったです。自分の強みや希望する仕事、働き方など、ぼんやりしていたキャリアイメージを明確にできました。



■ リスタートプログラム2025運営事務局(女性のキャリア応援コーナー内)
TEL:082-227-0221
E-mail : restart@scnc.jp

◆リスタートプログラム 合同企業説明会 企業エントリー
https://restart-prg.pref.hiroshima.lg.jp/kigyo/ ◆リスタートプログラム2025 受講生向けサイト
https://restart-prg.pref.hiroshima.lg.jp/

「広島経済レポート」2025年9月25日号掲載記事より