15年間で売上最高の159億円
生コン製造会社のM&Aなど奏功
合田産業株式会社
生コンクリート製造販売で中国地方トップクラスの合田産業(南区宇品神田1―2―15、合田尚義社長)は、2018年4月期決算で3期連続増収の売上高159億4974万円を計上した。2003年の関西での事業撤退や07年の工事部門の事業譲渡があった過去15年間で、最高となった。2019年に創業100周年を迎え、今後は福岡などで事業拡大を図る。
呉や福山、尾道、山口県下関市でM&A(合併・買収)などを行い、製造工場を拡大してきたことが増収に寄与した。現在は広島、山口県にグループ計9ヵ所を抱え、固まるまでの時間が短い生コンの各地への高品質な供給体制を整えている。2012年には売上高100億円を突破。以降も岩国米軍基地内の工事や広島駅周辺の再開発、相次ぐ商業施設の建設などの大型案件で好況が続いた。これらが完成後も、2018年決算では竹原の火力発電所や呉の半導体メーカー工場の設備投資、マンション新築の増加などが追い風となった。同年決算は前年比6・6%の増収となり、経常利益は13%減の4億6170万円。
2019年はJFEスチール西日本製鉄所福山地区の設備投資などの大型受注があり、今後は都心部の老朽ビル建て替えの需要を見込む。また、20年の東京五輪後に地方での工事が再び増えるとみて、2016年開設の福岡営業所での活動を強化。2024年までに中心部のビル建て替えを促進する「天神ビッグバン計画」を受けた、生コン需要を取り込む狙いだ。