国際賞多数の総合酒類製造
ウイスキー市場での挑戦
株式会社サクラオブルワリーアンドディスティラリー
蒸留所を新設、高付加価値の商品開発
創業100年を超える総合酒類メーカーで、清酒や焼酎、リキュール、ウイスキー、みりんなどの幅広い酒類を製造する。
2021年に「中国醸造」から「サクラオブルワリーアンドディスティラリー」へ社名変更。廿日市市桜尾の地でグローバルな視野を持って酒文化の発展に取り組んでいる。〝ブルワリー〟は日本酒やワイン、ビールなどの醸造所、〝ディスティラリー〟は焼酎やウイスキー、ジンなどを造る蒸留所を意味し、焼酎や清酒造りの歴史・伝統を受け継ぎつつ、洋酒の新たな可能性に挑戦する決意を込めた。
広島県産にこだわり
17年に本社工場の一画にクラフト蒸留所「サクラオ・ディスティラリー」を稼動。そこで県内初のシングルモルトウイスキー(一つの蒸留所でつくる大麦麦芽100%使用ウイスキー)やジンの製造を始めた。商品としてクラフトジン「桜尾ジン」を発売。県産のレモンやネーブルなどのかんきつ類、ヒノキなどのボタニカル(植物原料)を使い、広島を感じる味わいに仕上げた。間もなく、米国トップクラスの鑑評会、世界的に権威のある英国の酒類品評会などで、相次ぎ最優秀賞などを獲得。白井浩一郎社長は「広島らしさを出しつつも、王道のロンドンドライジンの製法を学んで踏襲したことが奏功しているのでは。海外販売で、これらの受賞が追い風になれば」と話す。ウイスキーの製造も行い、自社貯蔵施設に加え、トンネルを活用した「戸河内 三段峡貯蔵庫」で貯蔵している。3年の熟成期間を経て21年からシングルモルトウイスキー「桜尾」、「戸河内」を販売している。
ウイスキー市場での挑戦
19年には、モルトウイスキーに加え、穀物を原料とした「グレーンウイスキー」の製造にも着手した。一部の大手メーカーを除いて、一つの拠点でモルトウイスキーとグレーンウイスキーの両方を造るのは珍しいという。これにより、日本洋酒酒造組合(東京)が定義するジャパニーズブレンデッドウイスキーの製造が可能となり、ウイスキーの海外展開に一層の弾みをつけることにもつながった。高価格帯のシングルモルト、シングルカスク(一つの樽から作る)ウイスキーを生産する一方、25年10月に普段飲みに使えるジャパニーズブレンデッドウイスキー「ソガイニ」を発売した。
25年秋に廿日市市吉和にウイスキー蒸留所を新設し、27年春に工場見学や商品の購入ができる「サクラオディスティラリー フォレストサイト」を開設予定。日本のものづくりの精神と地方文化の発信拠点として、国内外のウイスキー愛好家、新たなファンを誘致できる施設を目指す。
価値の創造へ挑戦
ジン・ウイスキーだけではなく、「カープ梅酒」など、広島東洋カープの関連商品や地元特産品であるかんきつ類を使用したロックスシリーズも好調だ。白井社長は「国内初の紙容器入り清酒『はこさけ一代』を開発したパイオニアスピリッツを持ち、さまざまな場面に応じた楽しさを届けられるよう挑戦を続けたい」とコメント。日本人、外国人から共に工場見学が人気を集めている。ウイスキー、ジンについて学べるほか、会社入り口のビジターセンターでは買い物やテイスティングなどを楽しめる。
会社概要
株式会社サクラオブルワリーアンドディスティラリー
本 社:廿日市市桜尾1-12-1
設 立:1918年10月
資 本 金:1億円
売 上 高:37億円(2024年9月期)
従業員数:100人(パート含む)
事業内容:ウイスキー、焼酎、清酒、リキュールなどの製造、販売
T E L:0829-32-2111
U R L:https://www.sakuraodistillery.com/
※2026年9月当時の情報です。




