25期連続増収の451億円
働きやすい物流センター整備
シモハナ物流株式会社
食品物流で地場大手のシモハナ物流(安芸郡坂町横浜中央、下花実社長)は、2019年3月期決算で前年比7・1%増の売上高451億円を計上し、25期連続で最高値を更新した。グループでは500億円を超える。今期単独の予想は482億円。20年7月には、従業員が働きやすい最新の設備を盛り込んだ「(仮称)岩槻物流センター」(さいたま市、敷地1万9440平方㍍、延べ床2万9980平方㍍)を新設予定。
荷主の物流情報システムの構築から在庫・受発注管理、物流センター運営、配送管理を包括的に受託する「3PL」が強み。既存の大手荷主からの受注エリア拡大などが底上げに寄与した。前期は18年4月に「浦和第2センター」(さいたま市、敷地1万3800平方㍍、延べ床2万1090平方㍍)と「岡山第4センター」(倉敷市、敷地1万3800平方㍍、延べ床1万200平方㍍)、11月に「鳥栖ICセンター」(福岡県小郡市、敷地1万1400㍍、延べ床6730平方㍍)を稼働した。
今期は19年7月に「高槻第2センター」(大阪府高槻市、延べ床2万4850平方㍍)、10月に「鹿児島センタ働きやすい物流センター整備シモハナ物流25期連続増収の451億円ー」(鹿児島市、敷地6610平方㍍、延べ床3930平方㍍)を稼働予定。4月現在の車両1343台。6月現在の従業員2668人、パート・アルバイト含め5961人。
物流拠点で働き方改革
センターの最新設備は、質の高い物流サービスの提供に大きく関わる。同社はこれに加え、仕分けなどの自動倉庫で従業員が働きやすい機能の整備を積極化。優秀な人材の確保と定着を図っている。
特に20年7月に稼働予定の岩槻物流センターでは、標準化と自動化を一層進める。パレットの荷物積み付けロボットをはじめ、荷待ち時間を削減するトラック予約受付システム、夏場に暑くなる常温倉庫の空調設備などを導入する。運転手の勤務表の自動作成ソフトなども各拠点で導入を進める。社内ではボランティア休暇やリフレッシュ休暇などでワークライフバランスを促進。自己啓発用に年3万円を支給する〝自分育み支援〟、家庭の事情などで退職後に元の処遇で復職できる〝返り咲きパス〟などの制度も整えた。正社員の採用を積極化し、運転手はほぼ全てが正社員となっている。国土交通省が今春始めた「ホワイト物流」推進運動に参画(自主行動宣言)する。