【広島県への移転事例】CASE.5 株式会社エイトノット

【クルクル.広島|広島県の企業誘致ポータル】

自律航行技術で離島を救う!


9月27日に発売した「ひろしま企業地図2025年版」では、「ひろしまに続々と企業があつまる」をテーマに、県外からの移転企業をご紹介しています。詳細な記事は広島県の企業誘致ポータルサイト「クルクル広島」に掲載。ひろしま企業図鑑でも、注目の移転企業の事例をご紹介します。

AIやロボット工学を活用した小型船の自律航行技術を開発する株式会社エイトノットは、2021年の創業直後から大崎上島などで実証実験を行ってきました。23年9月には広島市に開発拠点を開設。自律航行技術で乗組員の負担を減らすことで、定期航路の存続など離島の課題解決を目指しています。木村裕人社長に広島進出の理由や今後の展望を聞きました。

プロフィール 株式会社エイトノット 代表取締役 木村裕人さん
1983年生まれ。
https://8kt.jp/

船を「ロボット化」 住み続けられる離島へ

―創業の経緯は?

―木村さん  SUPなどのマリンスポーツ好きが高じて5~6年前に船舶免許を取ったのですが、友人とボートで沖へ出た時、運転の大変さから全く楽しめずにショックだったことが原体験としてあります。海は目印となる建物や標識が無く、自分がいる場所がつかみづらい上、潮の流れや他の船、浮遊物など気をつけなければならないことが多過ぎるのです。自動車と同じくらい簡単に運転ができれば、海がもっと身近になるのではと考えました。「船をロボット化しよう」との考えの下、ロボティクス関連の仕事をしている知人らを誘って設立しました。

―創業直後から県内各地で実証を行っていますが、なぜ広島に目を付けたのですか?
―木村さん  技術責任者が大崎上島の広島商船高専出身であることが大きいですね。現地でヒアリングをしてみると、定期航路の便数が少ないといった課題から、本土でのスポーツ観戦、コンサートなどに行けなかったり、夜間の急病時に本土の病院へ駆け込むための手段がなかったりと不便な状況が浮き彫りになりました。

住民の中には「生まれた島に住み続けたいが、スーパーも病院もなく、10年、20年後も住み続けられるか不安」と悲観的に話す人もいて、なんとも切ない。本土と同じようにスムーズな移動が可能になる技術をつくり、離島の人の役に立ちたいと強く思いました。

加えて瀬戸内海は内海で波が穏やかなため、技術開発に有利だと考えました。ちょうどそのタイミングで県のスタートアップ支援プログラムの公募が始まり、まさに「渡りに舟」といった感じで広島を事業の中心に据えました…
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