時代の求める地域メディアへ
デジタル化、ファンづくり推進

株式会社中国新聞社

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「地域応援企業グループ」に挑戦

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 中国地方を代表する有力地方紙で、朝刊「中国新聞」や国内外の話題をやわらかく伝える「中国新聞SELECT」を発行する。ウェブサイト「中国新聞デジタル」やニュースアプリなどデジタルメディアによる発信にも力を入れる。
 広島、備後、防長(山口)の3本社を中心に中国5県に張り巡らせた取材網が強み。参院選広島選挙区での大規模買収事件に端を発した政治とカネの問題を追い続けた長期連載「決別・金権政治」や、人手不足の地域への影響を追う重点報道「働き手が減る」などで、地方から社会の「今」を深掘りする。被爆地にある新聞社として反核・平和報道にも注力。2025年の被爆80年に向け、原爆被害の実態を伝え、次世代につなげる報道を充実させる。

読者と新しい関係を築く

 新しい時代に必要とされる地域メディアへアップデートするため、読者とのつながりを深め、ファンを増やす取り組みを次々と始めている。24年にスマートフォン向けニュースアプリ「みみみ」を公開。SNSのようなデザインや操作感で、中国地方の若い世代に地域のトレンドやスポーツ、政治経済など幅広いニュースを配信する。アプリ内のトークルーム「イドバタ」では読者と記者が直接交流するなど、新しい体験を届ける。
 ユーザーモニター制度「たるトモ」も始動した。アンケートやインタビューを通して読者ニーズを継続的に調査・分析し、記事や広告、販売など各種コンテンツ、サービスに生かすほか、グループのマーケティング力を高める。23年秋からは、記事に登場した人、モノ、コトや記者に実際に会えるイベント「であえるnews」を不定期で企画する。元気になれる、暮らしが豊かになる「であい」を提供し、ファンづくりにつなげている。

事業の多角化を加速

 持続可能な成長戦略を達成するため事業領域も広げる。24年3月に、中国新聞デジタルなど多様なサービスを一つのIDで利用できる新会員基盤「たるポ」が稼働し、会員数は7月中旬に17万人を超えた。今後は地場企業やスタートアップ、自治体と連携し、データ分析やマーケティング支援など地域のビジネスの発展を支えるプラットフォームを目指す。
 公共施設などの維持管理や運営をするPFI事業では24年夏にオープンした広島市の中央公園広場や、25年の開業を予定する広島城三の丸の事業に参画。旧広島市民球場跡地の「ひろしまゲートパーク」の運営にも関わり、まちのにぎわい創出の一翼を担っている。
 新規事業の創出へ、グループ各社を含めた社員やスタッフからアイデアを募る社内ベンチャー制度「ミラツク」は、選ばれた事業の実証実験を終えた。そのほか不動産事業、ベンチャー投資やM&Aも手がける。
 24年に5年ぶりに通常開催した「ひろしまフラワーフェステバル」や、全国47都道府県の代表ランナーが力走する「ひろしま男子駅伝」、被爆1年後に開かれた盆踊り大会を再現した「ひろしま盆ダンス」など大型イベント開催にも携わる。
 地方創生の取り組みに広く関わり、このまちになくてはならない地域応援企業グループへ向け挑戦を続ける。



会社概要

株式会社中国新聞社
本  社:広島市中区土橋町7-1
設  立:1892年5月5日
資 本 金:3億円
売 上 高:198億6686万円(2023年12月期)
従業員数:399人
事業内容:日刊新聞の発行
T E L:082-236-2111
U R L:https://chugoku-np.com/
※2024年9月当時の情報です。