ツネイシHD ホテルと社員寮の複合施設
本社近くに開業、レストラン解放し地域貢献
ツネイシホールディングス
常石造船などでつくるツネイシホールディングス(福山市、神原勝成社長)は5月23日、ホテルや社員寮を含む複合施設「せとのおか」(同市沼隈町常石甲1273)を全面開業した。旧社員寮跡地7725平方㍍に6階建て延べ6416平方㍍を新築した。2階のレストラン「おか食堂」は飲食店が少ない同地域の住民向けに開放。地域の会合や催し物会場といった利用も見込む。
建物西側4156平方㍍には、自社運営で今月閉館した常石ハーバーホテルの代替として宿泊施設などを開業。3〜6階にデラックス(28平方㍍)、スタンダード(18・5平方㍍)の計44室を設けた。当面は社員や出張者など関係者が対象。レストランは約50席。1月に建て替えのため営業休止したベラビスタスパ&マリーナ尾道の料理長が、その日の朝に近隣海域で取れた魚介を使う「漁師丼」(1800円)や地場の素材を中心に使う定食、尾道ラーメンといった約20種を提供する。基本的に日中のみ営業するが、事前に要望があれば夜間利用にも対応したいとする。レストラン横には12席の長机を置く多目的室を2部屋用意。連結すれば30人超の規模の会議やイベントができるという。施設を管理するツネイシチャレンジドのサービス事業部長で、同施設支配人の田頭聖男さんは「寮は市街地に近い場所への移転も検討したが、当HDの『地域、社会と共に歩む』という価値観に沿うような施設にするために、あえて既存の土地を活用した」と話す。
東側2260平方㍍の3〜6階では4月1日、35歳未満向けグループ社員寮117室の供用を始めた。ホテルを含む全室に顔認証解錠を置く。2階の食堂で朝食、日替わりの夕食を提供する。シェアダイニングキッチンを各階に置くほか、ホテルと共用の大浴場も。
「広島経済レポート」2025年5月29日号掲載記事より